Formicophilia 2

(こんなに、酷い目に遭わされてるのに……負けない。こんな奴の思い通りになんて、なりたくない)
「っ……そんなの、言えないよ」

「…………はぁ」

期待なんて殆どしていなかったが、つくづくつまらない答えだ。
ただ、命令に従わないセラフィの態度はデスギドラの征服欲を大いに刺激するものだ。少し調教してやった方が良いだろう……そう思い立ったデスギドラは両肩の龍に合図すると、敢えてがら空きにさせていた彼女の両脚に軽く噛みつき、左右に大きく広げた。

「きゃっ!?な、なにする気っ……!」
「慌てんなよ。あんまり暴れると脚に牙が食い込むぜ?」
「っ……!」

物騒な言葉を投げかけられ、反射的にセラフィは口を閉ざすも、今自分はまるで両手を拘束され仰向けになったカエルさながらだ。抵抗しようと体を捻ってみても、強い力で両脚を押さえつけられていて牙が食い込み、激痛が走る。
こんなに広げられると余りに無様だな…と思いつつ、遂にデスギドラの手がセラフィの下着に伸び、クイクイと軽く引っ張る。

「な、何してるの……?やめ、っ……ああっ!」
「下着邪魔だろ、脱がしてんだよ。どうせここには誰も来やしねぇんだ、好きにさせてもらうぜ」
「うそ……だめぇえ!」

セラフィの静止など聞く耳持たずにデスギドラは乱暴にショーツを引き千切り、彼女の秘裂を外気に晒した。

「ひっ……嫌ぁあっああぁ!!」

あまりの羞恥に、顔や耳がこれ以上ない程に熱を孕む。
幼少期以来家族にも見せた事のない女芯が、定期的に息づく蕾が、そして下にある後孔までもが目の前の魔獣に全て見られている。
恥丘には薄緑色の産毛が少々ながら生えていながらも、まだ幼さの残るソコに軽く息を吹きかけると、包皮から少し出掛かった秘豆がぴくりと芽吹いた。

「あぁっ……!」
「へへ……なかなか敏感じゃねぇか。こんだけ素晴らしい肉体持っときながら経験ないなんて、勿体ない」

言いつつデスギドラはソコを摘み、強弱を付けてこねくり回す。その際にセラフィの体はなまめかしく波打った。

「んぁっ、あふ…やめ…てぇ……」

背筋に甘い電流が走る。今親の仇に四肢を拘束され、あまつさえ局部を暴かれ弄られて嬌声を上げている自分が滑稽で、同時に哀れで悔恨の涙が溢れてきた。

(お母さん…フェアリー……私はもう駄目かも……)

何よりこんな奴に良いようにされて感じてしまっている。頭ではいけないと解っていても、体が言う事を聞かない。
しかし、不意に秘豆への愛撫が止まったかと思うと片足から苦痛が引き、代わりにデスギドラの手がそちらを固定した。
どうやら片方の龍だけは自由にさせたということらしいが、いきなり何をする気なのか。

「っふぇ……何?」
「こん位で、まだ成仏すんなよ」

言った直後、突如雌蕊全体にザラついた生暖かい感触が這い上がり、先程弄くられた感覚とは比にならない電流が全身を駆け巡った。

「あぁあんっ!!」

悲鳴にも似た嬌声が上がり、その間にも追い討ちをかける様にして何度もその感触が襲う。

「や、め……そこぉ…いやぁあっ!」

ビクビクと体を跳ねさせ、必死に訴えるもデスギドラが止める筈もなく何度もソコをなぞられ、時々レロレロと花弁を嬲られる。

「あはぁっ、うぅっ!で、デスギドラぁ…貴方、何を……!」

声が上擦っているが、気にしていられない。代わりに声を出す度、下腹部にじわじわと熱が溜まってゆく。

「あ?何って俺の龍だよ。先程コイツがアンタの雌蕊を味わいたくてウズウズしてたんだ、舐めさせてやれ」

さも当たり前の様に言われ、自分の中で冷ややかな風が吹き荒び、血の気が引くのを感じた。
私は今、苦痛から解放された代わりに敵の一部でもある黒褐色龍の舌ではしたなく喘いでいる。事に及ぶ前、奴は噛み付かないとは言ったけれどもしかしたら勢いづいて…という可能性だって否めない。結果は当然、女性としての大事な部分を失ってしまうのかも知れないのだ。そういう危機感が自分を煽っているせいもあるのだろうか、声が止まらない。

「いっ、嫌ぁ…私、ギドラの舌でぇ……こんな…」
「はは、落ち着けよ。言ったろ?喰いはしねぇって」

慄きから出た言葉が軽く促され、尻たぶをぺちんと叩かれる。ソレが合図だとでも言わんばかりに、龍の舌は一層激しくソコを舐り、ぬめった唾液で包み込んでゆく。もはや彼女に出来ることは、ただこの悪夢のような状況に嬌声を上げる事だけだった。

「ひっ……んっ、ぅうっ…そこは、だめぇっ!」

嬲られる度に体が跳ね、ぴちゃ、ぐちゅ、という卑猥な水音が秘裂から響き渡ると声に艶が入る。恥ずかしいのに、デスギドラの分身である龍の熱い舌が触れているという背徳感が体を火照らせ、自然と口がだらしなく開いてしまう。
やがて舌先は恥丘から鼠蹊部までなぞり、すっかり硬くなった淫核をぺろりと一舐めした。

「あはぁっ! んん…っだめって、言ってるのにぃ……!」
「嘘吐け、それはもっとやって欲しいって意味だろ?」

馬鹿にするような口調で言われ、セラフィは堪らず赤面する。もっと、なんて一言も言っていないのに。
そんな彼女に追い打ちをかけるように龍は陰核を覆っていた包皮をぷりん、と器用に剥き、痛いほど充血したソレを再び舌で捕らえた。

「ひぃっ!? あはぁあっ!そ、そこぉ……っ変に、なっちゃうぅ……!」

甘い快感の波が絶え間なくセラフィを襲い、理性という堤防を崩壊させる。このままでは完全におかしくなってしまう。その証拠に彼女の肌は羞恥と快楽により紅潮し、半ば解れた雌蕊からは粘り気のある愛液が糸を引いていた。
それに気を良くしたらしい龍は更にセラフィを責め立てるべく、ずるり、と一旦舌を離した。ようやく解放されたと安堵し、気が緩んだのも束の間。舌は散々嬲られた陰核からそのまま下へと移動し、誰にも暴かれた事のない秘裂をねっとりと舐め上げた。

「んあっ!?や、やだぁっ……中はいやぁぁっ!」

採れたての蜂蜜の如し濃厚な愛液を分泌する秘裂は瞬く間に龍の唾液にまみれ、しとどに濡れる。ソレにより舌の動きがより滑らかになり、忽ち秘部から送られてくる快感も数倍になった。

「あぁっ……だめっ、だめなのにぃ……!んあぁあっ!」

拘束された脚がガクガクと震え、限界が近い事を告げる。その証拠と言わんばかりに膣からは多量の愛液が漏れ、どろりとした白みを帯びた粘液が後孔にまで垂れた。が、今まで執拗に秘裂を舐め回していた龍は頃合いと見たのか、スゥっと後方へ下がってゆき、遂に舌が離れる。

「ふ、あっ……え?」

突如やってきた空虚感にセラフィは戸惑うも、寸止めに等しい彼女の雌蕊は淫液を垂れつつ、熱気を帯びた入り口がはくはくとひくついている。
知らない間にすっかり体が淫蕩の毒に侵され、浅ましく「もっと」と強請ってしまいそうになりつつ対の翡翠を伏せて自分を嫌悪する中、先程まで“作業”をしていた龍の顎を撫でつつ、デスギドラが口を開いた。

「このまま哭かせてやっても良いんだがな、言う事あるだろ? おねだりしてみろよ」
「……っ、貴方に望むことなんてない。さっさと解放して!」

躰の疼きを堪えつつ、最早何としても脱出するしかない、そう決心したセラフィはキッと相手を睨みつけ、反抗する。その態度にデスギドラはわざとらしく溜め息を吐き、殆ど身が顕になった陰核をぴんっと強めに弾いた。

「あぅううっ!」

たったそれだけの刺激で大声を上げてしまい、躰が仰け反ってしまう。それを見てデスギドラはニヤリと笑い、羞恥に赤面するセラフィに話し掛けた。

「そうかそうか、このザマでそんな口が訊けるならまだ余裕あるんだな。だったら……下のお口に直接訊いてみるとするか」

またもや意地の悪い言い方をし、躊躇なく淫らな涎を垂らしている雌蕊に指を這わせ、花弁を掻き分けるとぐぢゅ、と濁った水音を立てて指が内部に沈んだ。
そこから襞の感覚を確かめるように指先が四方を舐り、一気に陰核の裏側部分を掠める。

「ふ、ああぁっ! や、やめてぇ!そこ、弄らないでぇ!」

そのままグチュグチュと蜜壷をかき回されると強烈な快楽が走り、セラフィの口から甲高い嬌声が漏れ出す。彼女の内部を嬲る指の動きは乱暴だが、的確に愛液を掻き出され、それを潤滑油に雌の感じる箇所を確実に突いていた。

「だめ、っ…ああぁっ!あはぁっ、んああぁ!」
「ほぅ、すっかり解れてるな。こんなトロトロにしておいて“だめ”なんて馬鹿げたこと言うなよ」
「ち、違……っ、くぅううっ!」
「どっちにしろ、楽になりたいよなぁ?それならこう言え」

言葉に詰まったセラフィを見て、デスギドラは再び接吻間近まで顔を近付けて囁く。

“イカせて下さい”。興奮が隠しきれない、甘ったるく熱の篭った声でそう言った。

「え……あ……!? や…やだよ、そんな――んぅうっ!」

意味がわからなかったものの、言ってしまえば堕ちてしまいそうな呪文に、セラフィの思考回路は止まった。
たった一言で楽になるのは判っているが、勿論女性として、そして今まで純潔を守ってきたモスラ一族最後の希望としてそんな事を言える訳がない。

「あふっ……くぁあっ! ぜ、絶対…っ嫌……っ!」
「相変わらず同じ事しか言わねぇな。だが何時までも意地張っちゃいられんだろうに…」

絶頂を促すようにわざとぬちぬち、と音を立てて指が動き回り、秘部からは淫らな水音がいやらしく響く。これ以上無い位に陰核は張りつめていて「イキたい」と訴えているかのようだった。
一撃を喰らう度に理性が剥がれかけようとしている。なのにあの言葉を言わない限り、この行為に果ては見えない。

「っ……うぅ…!」

とにかく時間がない。言わなければフェアリーは何時までもあの場所で放置されたままだ。それに何れかは自分も……考える前に、絶えず淫靡に喘ぐ桃色の唇は件の言葉を繰り出した。

「…っかせて……」
「あぁん? 聞こえねーな、もっとハッキリ」

わざとらしい声が紅梅色に染まった耳朶に響き、セラフィの理性を更に崩してゆく。少しでも欲情を抑える為に目を閉じ、胸の中から早鐘の如く鳴り続ける鼓動を振り切ってもう一度、解放を乞う言葉を口にした。

「は…ぅんっ……い、イカせて、くださ…いっ!」

言ってしまった。半ば意味がわからないながら、自分を甘美な奈落へ陥れる邪な呪文を。嫌悪感で胸が一杯になるも、それを他所にデスギドラは彼女が堕ちた様が可笑しくて堪らないといった様子で嘲笑した。

「っふ……ハハハハっ! よく言えたな、この淫乱姫サマが!それじゃ素直になったご褒美として、ひとつ派手にイッてみようか」

直後、再び陰核の裏側にある柔らかい箇所を一際強く抉られ、時にじゅぽじゅぽと激しく、時に緩やかに責められた。
不意を突かれたセラフィには最早喘ぐことしか出来ず、口の端から涎を垂らしながら甘美な悦楽に身を委ねるしかなかった。

「あ、あぅうっ! いやぁあっ! もう許してぇっ!」

一時的ながらお預けを食らい、愛撫を求める最中にまたもや容赦のない激しい攻めで平然といられる牝はいない。それは人を模した怪獣とて同じ事だった。

「は…っ、んっ、やめっ、ぁ、ぁあぁ!?」

言葉が途切れた瞬間、セラフィの体の奥底で何かが爆ぜる音がした。それは瞬く間に今までとは違う稲妻を伴い、指先から足先まで隈無く走る。

(も……っダメぇ……!!)

全身の力が抜け、体内の全てがデスギドラの指の動きに呼応するかの如く震え、炸裂する切なさを発散するかのように彼女の口から一際甲高い悲鳴が上がった。

「あ、っあぁああ―――――!!」

ビクビクと体が波打ち、動かない両足が戦慄く。初めて味わう女性としての快楽は彼女が想像していたよりも凄まじく、下腹部から脊髄を瞬く間に駆け抜けた衝動は今まで感じたことがほとんどない類のものであり、不定期な波が来る度望まぬ絶頂に慟哭する。
何て素晴らしい光景だ。それらを目の当たりにして、デスギドラは再び笑みを零した。
インファント族最強の守護神獣が良い様だ。所詮はコイツも一介の牝なのだ。

「はぁ…っはぁ……」
「処女にしちゃ上出来なイキっぷりだな。どうだ、気持ちよかったろ」

セラフィの震えが落ち着いた頃を見計らい、返答を待たずにゆっくりと指を引き抜くと、ようやく足の拘束を解き、傍らで目をギラつかせていた龍に愛液の着いたソコをペロペロと舐めさせる。しかもわざとらしく喉を鳴らし、宛ら“おかわり”を強請っているかのように視線をこちらへ投げ掛けてくる。
今や守護神としての威厳も何処へやら、淫らに乳房をさらけ出しながら力なく横たわり、息遣いも顕に汗に濡れた華奢な体を美味しく味わう手順は既に整った。

「はぁ……っ、ぁ……」
「呆けてちゃ困るんだよ、お姫サマ。これからがお楽しみなんだからよ」

地獄の底で燃え上がる炎の如き紅い目で射抜かれ、もう逃げられない。
気づくと、剥き出しになったデスギドラ自身が龍の唾液と牝の果汁で潤った秘部に押し当てられている。しかも乳房で無理矢理奉仕させられた時よりも大きい、もはや凶器と呼んでも差し支えない代物だ。

「っだめ…そんなの入れちゃ……」

反射的に静止を懇願するが、そんな哀願など聞き入れる訳もない。その間にも花弁をこじ開けられかと思うと、切っ先がズブズブと飲み込まれた。

「や、やだ…抜いて……!痛っ…」

入ってきた異物が進む度に、内壁が刺す様な痛みが増し、無垢な胎内が割り開かれてゆく。セラフィの必死の抵抗も空しく、既に捕食者と化した魔獣はこの哀れな守護神獣に心ゆくまで快楽を与え、堪能するつもりなのだ。

「痛い? 知らねぇな。アンタが持ってる恥じらいも、守護神獣としてのプライドも…これまでのツケとして全部汚してやるよ。さぁ……!」

デスギドラの手に力が入ったかと思うと、ずしん、と下腹部から衝撃がせり上がり、胎内の中で何かが強くぶつかり合う音がした。と同時に、激しい痛みがセラフィの下腹部に襲いかかる。

「ひっ………うあ゛ああぁっ!」

デスギドラが腰を進める度、セラフィの口から絶叫が迸る。先程までの嬌声とは違う、純粋に苦痛にのた打ち回っている方のそれだ。
やがて中を広げられてゆく内に結合部分からは体液と混じり、破瓜の鮮血が地面を濡らしてゆく。

「んぐっ……ぁあっ!やだっ……抜いでぇっ! ほんとにっ痛いのぉっ!」

実際、デスギドラの男根は完全には入っていなかったが、それでも何物も受け入れた事のないセラフィの胎内には言うだけ苦だ。
その証拠に、少しでも動くとセラフィの膣内が異物を拒むかのように収縮するも、デスギドラの性器はそれに屈服する事なくその侵入を止めようとはしない。
それもそのはず、彼女は相変わらず大粒の涙を流し、言葉にならない拒絶の言葉が口をついて出る様は非常に可愛くて堪らない。先程からずっと縋るように嗚咽する様に優越感で笑みが漏れ、興奮で男根も容積を増した。

「うぁ……っ!!」
「いい加減往生際が悪いぜ、お姫サマ。ほぉら…全部入ったぞ。アンタのナカ温かくてキツくて堪んねぇな」
「っ……あ゛……ぁ……」

受け入れてしまった。セラフィの心が、純白の繭を破った時に授かった『守護神獣の力』が、魔獣によって余すことなく穢された。
認めたくない。自分がデスギドラと、こんな行為に及んでいるなんて。母の仇にされるがままの自分が愚かしくて、無意識に泣き声が漏れる。

(お母さん…ごめんなさい……私、とうとう守護神獣じゃなくなったよぉ……)

涙が伝うのも構わず、自分の胎内を穿つデスギドラの男根を感じながらセラフィは心の中で母に懺悔する。が、それも彼の舌打ちに遮られ、思考が現実に戻される。

「オイ、何時までもグズってんじゃねぇぞ。しっかり満足させろよ、な!?」

罵声と共に突如、下腹部に激痛が走った。デスギドラが苛立ち混じりにそのまま体重をかけて腰を叩き付けた。しかも子宮を突き破りそうな程強く、逆に加減なしに引き抜き、またその動作を繰り返す。

「ひ………っぁあ゛あぁああっ!! だめ、抜いてぇっ!」

繋がった部分は酷く熱を持ち、もはや感覚が分からなくなっていた。ただはっきりとしているのは、先程から続く痛みが治まらず続いているという事と、ただただ本能のまま痛みで泣き叫ぶセラフィを、デスギドラの嘲笑が掻き消しているという事。時に胎内からごりっ、と子宮を抉られる感覚が、朦朧としたセラフィの頭を真っ白にした。

「抜けだぁ? ッは、今更何を。こんなに俺のちんぽをぎゅうぎゅうと締め付けといてよく言うぜ」
「っぁぐっ……んあぁあっ! ちが……っ違うの…締め付けてなんか…!」
「まぁいいさ、そのうち自分から腰振って強請ってくるようになるんだからな。ほら、とっとと乱れ狂ってイッちまえ!」

罵倒を合図に、結合箇所からは更にどちゅどちゅと水音が立ち、肉の弾ける音が周囲にこだまする。
それを合図に、デスギドラの龍がいつの間にか2頭揃って自分を視姦しているのに気づき、尚且つ自身の肉体から奏でられているのを感じ、強烈に込み上げる羞恥を隠すべくセラフィは慟哭し続けた。

「あっ! あ、っあぁあ!やだっ……もういやぁっ!! お腹、苦しっ……あぁあ゛ぁっ!!」

絶望で命乞いさながらに泣き叫び、留まる事を知らないお姫サマの悲鳴を聞くのは良いが、やはり度を超えて些かやかましい。そこへ、デスギドラの手が母乳を撒き散らしたかの如く白濁に塗れた乳房へと伸びた。

「ほら、おっぱいも寂しそうにしてるぜ。こうやって、たぁっぷり可愛がってやんなきゃなぁ?」
「ひぃっ!?や、触らな……い゛、ぁあああっ!胸もダメぇえ!!」

時折労るように揉むと見せかけては乳輪諸共先端を摘み上げたり、ぐにぐにと全体を上下左右にこねくり回したりと
様々なバリエーションを変えつつ執拗な愛撫を施してくる。それをされると乳房のみならず全身がむず痒いような心地に襲われ、戸惑っている内にもそれは少しずつ大きくなっているような気がする。

(あ、あれ?何でこんなに熱いの……!? 痛いのに、時々気持ち良いような……)

その苦痛と快楽が混じったような刺激に戸惑いを隠せず、やたらと胎内の滑りが良くなったと同時、子宮がじんわりと熱くなるのを感じる。それが意味する事を今のセラフィは知る由もなく、無慈悲に続けられる律動は更に激しさを増していった。

「あぁん!だ、っだめ!早く動かさないでぇ!あ、苦し…っ……!」
「ははっ、良い声で啼くようになったじゃねぇかお姫サマ。脚まで開いちゃって……やっとこさやる気出てきたな」
「そんな、訳…っあぁんっ!」

何が違うのか、という問いの代わりにじわじわと先端だけで最奥を犯せば、セラフィは顎を仰け反らせた上で体をひくひくとのたうち回らせながら、呼吸もままならない様子で叩きつけられる様な快感に悶える。

(もうだめ…こんなの耐えられないよ…!このままずっと突かれ続けたら、死んじゃうのかな?)

幾度もどちゅどちゅと激しく突かれる度、体の奥底から何かが込み上げてくる。気を抜いていると胎内から湧き出るそれに焼かれそうな恐怖に駆られ、無意識にふとあの日以来いなくなった彼が脳裏をよぎった。

(みー君……助けて…!)

心の中で必死に助けを呼ぶも、それは容赦ない律動に呆気なくかき消され、涙声になって霧散した。

「あはぁあっ! あ、っうぅ!も、もう無理ぃっ!壊れ……っ!」
「良いねぇ、アンタの口から壊れるって言葉ずっと聞きたかったんだよ。存分にイク所見せてみな!」

セラフィの苦悶の声すら愉悦とばかりに恍惚と聞きながら、デスギドラは最後の仕上げとばかりに凄まじい熱を孕んでうねる肉壁を掻き分け、奥の奥まで突き入れる。
直後、彼女の頭の中は瞬く間に真っ白になり、体の奥底から何かが昇り詰めてくる感覚に陥った。

「んひぃっ、あつっ…!溶けちゃ……っっ!!」

体の痙攣が一層激しくなると同時に胎内がびくびくと蠕動し、男根をも果てへと導く。当然それは、デスギドラの顔に険を入らせるのに十分だった。

「んくっ……ヤベっ…!」

絶頂へのトドメと言わんばかりに龍達が涎を垂らしながら乳房を舐め上げた直後、セラフィは断末魔の如く、蕩けた様な絶叫を上げた。

「は、っ……あ、あぁ゛ぁあぁあっ―――!!」

体の中が断続的に爆ぜ、顎を仰け反らせながらセラフィが計り知れない快感に悶える。
もう何も考えられない……なのに、何故白い視界の中にあの子がチラつくのだろう。

 

―――ミニラ君……。

 

思うだけでなく、無意識に口を突いて出た言葉。
それを聞いたデスギドラは呆けた表情から一変、不機嫌に眉間に皺を寄せた。

「クソが……!!」

悪態と共に太ももを無理やり抱えると、強烈な圧迫感に逆らって貫き上げる。襞を巻き込みながら剛直の先端からどぷり、と仮初の獣慾が溢れだす。

「ぉごおっ!?かっ、ぁあ゛……!」

呼吸が覚束ない。太ももに食い込んだ爪が痛い。長い、長い受精。熱い精が容赦なく胎内を侵してゆく。

「んはっ……ぁ、あっ……嫌ぁ…!」

長引く絶頂感に、見開いた目から大粒の涙が頬を伝う。やがてデスギドラが不満も顕にずるりと男根を引き抜くと、飲み切れなかった白濁が花弁を伝って地面に零れる。特に脚を開かされている分くっきりと見え、月光に照らされて妖しく煌めいていた。