反魂淫落カウントダウン

反魂淫落カウントダウン 後編

「んっ……ふ、ぁ……っ」場所は変わり、朽ちた教会の小さな個室。メカゴジラが部屋から姿を消してから、どれくらい時間が経っただろうか。あれからずっと、ゴジラは肩を覆っているケープ以外に何も身に着けていないままにベッドの上で横になっていた。しかし、ただ寝転んでいた訳ではない。「はっ、あ……あっ、あ、あ…!はぁっ……」ゴジラの息遣いは荒々しく、顔は耳に至るまで赤く上気していた。常に闘志に満ちている瞳は潤ん

反魂淫落カウントダウン 前編

満天の星と円い蒼月が照らす中頻りに鳴り響く漣の音が眠気を誘ったが、それを被りを振る事で何とか打ち消し、落ちつつある両瞼を無理やりにでも開けた。もうすぐ孵化の時を迎えようとする大きな卵。古来からの宿敵・偽りの王と牙を交え打ち破った時、モスラがとある孤島で産み落とした“遺産”は、既にこの世に生を受けてから数カ月が経過していた。この卵の中に居る彼女は何度も孵化する事での輪廻を繰り返す中、遠い昔から自分を