とある冷凍怪獣の獄中回想記

「シーモ、何ボケっとしとるんじゃ。何時もの挨拶忘れたんか?」
「っ…ご主人、様……お待ちしておりました」

長い腕を持った細い体躯の暴君から投げ掛けられた声に、私は目線だけで振り向きながら重々しく口を開いた。
此処に繋がれた際、スカーキングにより無理やり覚え込まされた“挨拶”の言葉。本能的な抵抗感で少しでも詰まると、彼はすぐさま骨鞭の末端に結わえ付けてある青く尖った鉱石を翳し、強い光を灯らせては私の頭部に強い苦痛を与えてくるのだ。
そして自分ではちゃんと言えたはずなのだが、どうもスカーキングにとってはよく聞こえなかったらしく、気だるげな足取りで私の眼前へ回ると深い溜息を吐き、不機嫌露わに返答する。

「もっと大きな声で言えや、シーモ。それとも…こっちの方がお好みか?」

語尾の部分でスカーキングはその鉱石を、宛ら刃物でも突きつける様にこちらへ翳して煌々と輝かせてくる。目を刺すような青い煌きが強く増すごとに、私の頭が割れそうな苦痛に苛まれ、反抗心はおろかまともな思考すらも掻き乱してくるのだ。

「ひっ!?あぁっ……ごめんなさい!お赦しください、っご主人様!」
「あ? それ前にも聞いたぞ。阿呆みたいに同じことしか言えんのか」

苦痛から逃れたい余りに、私は僅かに動かせる頭部を右往左往へ捩らせつつ必死になって許しを請うが、スカーキングはそれを淡々と流す様に吐き捨てた。幾ら謝罪しても彼の碧眼に宿った嗜虐心を示すかのようにその光は更に強まり、またも悲鳴を上げてしまう。

「ひぐっ! う…っ許して、お願いです!それだけはぁ!」
「……ええぞ、堪らん声やのぅ。もっと聞かせろや」

スカーキングは何かと理由を付けて私が苦痛に喘ぐのが楽しいらしく、何度もこの陰湿な“遊び”を繰り返すのだ。しかも一層光が増せば増す程骨の鎖が引き千切れんばかりにガシャガシャと鳴り響き、涙声で叫ぶ私を見て彼は愉し気に笑う。

「あ゛…っ!や…やめてぇぇっ! やめ……いやあぁぁっ!!」
「ほら、思う存分泣き喚いて懇願せぇ! その声がワシを滾らせるんじゃ!」

下卑た笑みを浮かべたスカーキングのこの行為に何時も恐怖と苦痛しか覚えないが、それでも彼の鬱憤が晴れるまでただ泣き叫び、只管許しを乞うしかなかった。
やがて私の目元から大粒の涙がしとしとと零れて地面に染み渡る頃、不意に光が弱まると同時に頭を苛んでいた苦痛が潮を引くように治まってゆく。

「ごめんなさい…もう、許してください……。ご主人、様…っ」
「……ふん」

洞窟内に虚しく響く哀願と嗚咽に自らの腹の虫が治まったのか、スカーキングは軽く鼻を鳴らすと鉱石から手を離し、これまた彼にしか知らない秘密の仕掛け―――岩壁と骨の鎖を結ぶ強度を緩和するスイッチを起動する。

「あ……っ」

直後、ガラガラと鈍い音を立てて鎖が伸び、それに合わさってすっかり力の抜けた私の巨躯も地面にどさり、と無造作に下ろされる。
鎖の長さが大幅に伸びた事である程度体は自由になったが、あくまでそれはスカーキングの慰み者オモチャにされている間だけで状況は大して変わらない。苦痛の余韻が抜けないまま横向きに倒れていると下顎にスカーキングの手が伸び、無理やり彼の方を向かされる。

「うっ…」
「今日は妙に愛想悪いなぁ、シーモ。どうしたんじゃ?」
「すみません。本当に、何でもありませんから……」
「何でもない訳ないやろ。まさかあのクズ共を憐れんでたんか?おい」
「そんな事は……」

返答に詰まる度に自らの顔を寄せつつスカーキングが低い声で凄む。けれど、私の真なる答えなど言える訳がなかった。
何故なら彼が指摘した通り、私はこの地獄のような灼熱の空間でほぼ毎日繰り返されるグレイト・エイプ達への暴虐を憐れんでいたからだ。
理不尽な言いがかりを付けられては酷く暴行され、運が悪いと生きたままマグマへ突き落とされる彼らの悲鳴が聞こえてくる度、種族違いながら胸の奥が締め付けられるようにずきりと痛んだ。
けれどそれを口にすれば、また止めどない苦痛を与えられることなんて十二分に理解している。だから今は彼らを悼む気持ちを誤魔化すために、その場しのぎと判っていてもつい嘘を吐いた。

「……そうか。“何でもない”と言うならお前の躰に訊くしかないな?ほれ、口開けてみぃ」
「……っ」

嘘がバレなかったは良いものの、威圧感のある口調で命令されて私は思わず口を噤み息を呑んでしまう。けれど、少しでも躊躇えば彼は再びあの青い鉱石を再びちらつかせ、私の苦痛に歪む顔を堪能しようとするだろう。そうなる前に口を恐る恐る開くと、スカーキングもまた半開きになったそこへ強引に舌を捩じ込んできた。

「んぅっ!? っんんーっ!」

突然の事に驚いて目が見開くも、「ぴちゃ、ぐちゅっ」と厭らしい水音が耳に入ると共に生温かな感触が口腔内に広がり、背筋が総毛立つ。まるで此処が自分だけの縄張りだとでも主張するかのように、彼の生暖かい舌は咥内を縦横無尽に動き回り、歯列をなぞったり上顎を舐めたりと好き勝手に暴れまわった。

(嫌……っ気持ち悪い!)

毎回されているのに全く慣れない嫌悪感で反射的に舌が引っ込み、それを咎めるかの如くスカーキングの舌が私の舌を強く絡め取り、淫靡に睦み合う蛇宜しく互いを籠絡する。

「っ! うっ、ん゛んっ……ぐ、んううっ!!」

やがて耐え切れず私はスカーキングを押し退けようともがくも、彼は私の頭部を両手で押さえ込んだ上でぐっと力を入れ、そのまま貪るようにして激しく唇を重ね続けた。
本来なら引き剥がせる程の力はあるものの、抵抗すればする程骨の首輪が擦れ、頭部とは違った更なる痛みを齎している。やがて、頻りに拒むかのような私の態度を面白くないと感じたのか、スカーキングは一旦自らの顔を離すと私の顎をぐっと掴み上げた。

「ぷはっ!? はぁ……はぁ……」
「何や、そっちから舌絡めてくれんのか? お前の咥内はヒンヤリしてて気持ち良いんやけどなぁ」
「そんな…っこれはご主人様が無理矢理……っんんっ!」

スカーキングの問い掛けに答える間もなく、再度ねちっこい接吻をされて言葉を遮られる。それも先程よりも長くて呼吸がままならないせいで苦しくて、本能的に首を嫌々と振ってしまう。しかし、こちらが幾ら呻こうともこの拷問にも似た行為はまだ終わらなかった。
口を少し放されたかと思えば、突き出たこちらの舌先を小粒の丸い果実を転がすようにれろれろと嬲られ、時折唾液を飲まされては怯んだ所にまた咥内を塞がれ、舌をちゅくちゅくと吸われる。直接口に軟体生物を流し込まれるような不快極まりない感覚が粘膜に触れる度、私の全身に冷気とは違う悪寒が走り、思考回路を蝕み始める。

(もう嫌…っこれ以上は……っ!)

またもや涙が目尻を伝った瞬間、不意にスカーキングの執拗い接吻から解放される。舌先から粘っこく透明な糸を引いているもののそれは僅かな間だけでぷつんと途切れる。
改めて新鮮な空気が肺に入ってくるのを感じつつ、私は荒い息を吐きながらその場で四肢を投げ出し脱力していた。

「はっ……はあっ…はぁ……」
「やれやれ、こんだけやってるのに上の口は随分乗り気じゃないみたいやのぉ」

スカーキングが呟いた言葉の意味がよく分からず、ぼんやりとした頭のまま彼を見やる。直後、彼は私の首元から胸元まで長い指を滑らせ、白い鱗の質感や柔らかい箇所を確かめるように何度も撫ぜた。

「ひゃあっ!?」
「こんなスケベな声出す奴が何も感じてへんとは言わせんぞ?」
「そ、それは……っ!くぅうっ」
「ほれ、ここなんか特に弱いんと違うか?」

スカーキングの細く長い指が、なだらかな流線を描いた私の胸筋をグニグニと突くように這わせてくる。しかも輪郭を愛でているのかと思えば時々中心をぐっと圧されるものだから、その都度甲高い喘ぎを漏らしてしまった。

「ひぅ、やめてくださいっご主人様……っああんっ!」
「あぁ? 自分の立場判っとるんか、このエロトカゲが。それとも…さっきみたいにお仕置きが必要か? ん?」

そう言ってスカーキングは再び鉱石を手にすると、またもやそれを私の眼前にすっと突きつける。まだ青く輝いていなかったものの、これから起こるであろう嗜虐を期待するかの様なギラついた碧眼に射抜かれ、私は恐怖で身体を強張らせた。

「ひっ…!?」
「どうなんや? 答えんかい」
「……いえ、逆らって申し訳ありません…!」
「へっ、それでええんじゃ。次はないと思えよ?」

満足げにひとつ嘲笑を漏らすとスカーキングは鉱石を引っ込ませ、胸への愛撫から一変して私の両脚に手を伸ばす。
スカーキングの細く長い腕は軽々と私の両膝裏を掴み持ち上げると、そのまま大きく開かせた状態で固定した。その格好が恥ずかしくて私は思わず頬を赤らめて目を背けるも、スカーキングは構わず開かれたソコに視線を注いでくる。

「嫌っ…あんまり、見ないでください……!」
「つれないこと言うなや。見た目も美しいならココにも綺麗な花が咲いとるのぅ」
「ああ……っ!」

囁かれた羞恥心から思わず尻尾を動かして秘所を隠そうとしたのも束の間、すぐさまスカーキングの両親指によってスリットをくぱっと暴かれてしまう。薄桃色の媚肉に包まれた箇所を唇で食まれると、私は目を見開いてビクリと大きく腰が跳ね、悲鳴じみた声を上げた。

「んんっ!! そこ、だめぇ…っ!」
「駄目やないやろ、何時も此処を攻めればすぐ根ぇ上げる癖にな。ほれ、もっと可愛がったるわい」
「うぅ…っ、そんなに強く、っ弄らないでぇ……あふぅぅっ!」

私の懇願を無視して、スカーキングは私の肉芽を貪る様にちゅぱちゅぱとわざとらしく大きめのリップ音を立てて吸い上げてくる。それだけでも恥ずかしくてこの場から消えたい程なのに、無情にも彼は一旦舌での愛撫を止めると指先でその天幕をくっと捲り上げ、中に籠っているつぶらな淡紅の真珠を舌先で強く突いてきた。

「ひぃいっ!? そ、そっちは弱いから舐めないでくださ……きゃうぅっ!」
「ふん、嘘ばっかり吐きよって……こんなにも物欲しげにヒクつかせといてちっとも説得力無いんじゃ、淫乱が」
「あひっ!?」

舌先を尖らせてぐるんと円を描く様にソコを刺激され、時々数回か殴打された瞬間、私の膣内から熱いものがじゅんっ……♥と溢れ出るのを感じた。舌先に触れたその味覚にスカーキングはひとつ満足げに笑うと陰核への愛撫をいったん止め、開きかけている雌蕊に舌先をぐい、と押し込みつつ、不定期に波打つ内部へと躊躇なく侵入してくる。

「や、やだぁっ! ソコ、っ入れてはいけませ……あぁんっ!」
「……ほぅ? こっちの口は素直で正直みたいやのぉ? ンッ…穿れば穿る程、温くて淫らなツユがどんどん出てくるわい」
「いやぁっ! しゃべらないで…っあ、あ゛っ! やめてぇぇっ!!」

じゅぱっ、じゅぞぞぞっ、ズズゥ……と淫水を啜る音が辺りに響き渡る度、私の雌蕊が毒に侵された様にじんわりと熱を孕む。時折舌を抜かれたかと思えば唇で花弁をやわやわと食まれ、また激しく孔ごと貪られるの繰り返しだ。
牝の急所を余す事無くこの卑劣な暴君に嬲られる事自体が嫌で嫌で仕方ないのに、不意に込み上げる快楽に怯んで腰を引くと、また真珠を何回か甘噛みされて更に強い刺激を与えられてしまう。恥辱と嫌悪感しか生まない一方的な責苦に為す術がなく、ただひたすらに与えられる快楽を受け入れる事しか出来なかった。

「だめ……っもう、許してぇ…っ!」

先程の接吻に続いて執拗く長い愛撫に耐え切れず私は泣き言を漏らすが、それですんなりと許されたためしなんて無い。案の定スカーキングの陰核いじめはエスカレートするばかりか湿った秘裂へ指先が這い、その見慣れた長い異物で肉襞中を掻き回してきた。

「ひぃう゛っ! あっ、あ゛、あはぁっ!」
「どうじゃ? 気持ちええか?」
「はぁっ…はぁっ……こんなの、気持ち良くなんて…ひぎぃっ?!」

言葉に詰まれば指先がぐいっ、と陰核のほぼ裏側にある箇所を押し上げてきて、そこから生じた強烈な快感で悲鳴に近い嬌声を上げた。そんな私の反応を楽しむかの様にスカーキングはに、と口角を上げると自らの手首を回して指先を奥へ、奥へと突き入れる。その際に私の胎内からは痛みと甘い痺れが胎内中を襲い、鉱石の煌きで苛められる時とは違った悲鳴が独りでに上がってしまう。
唯一できることといえばせめてもの緩和策として下腹部をじたばたとくねらせ、涙を零して苦悶するしかなかった。

「いっ、痛いよぉ…!ぬいて……抜いてぇえっ!」
「言うてココが好きなんやろ? ほれほれ、段々子宮が降りて来とるぞ」

言いつつスカーキングの指先が子宮の輪郭をなぞる様にぞりぞりと這い、下手するとそのまま子宮口に入ってくるんじゃないかと言う不安で絶句してしまう。
実際はそんな事が起こらないにしても、そこまでされるのは嫌だ。

「ッ!? や、やめてくださいっ! これ以上したら、私…っおかしくなっちゃいます……っ!」
「はっ、そう言いながらしっかり濡らして締め付けてきよるわい。そこらの怪獣よりデカい体格して本当底無しのドスケベやのぅ。なぁ、このままワシと交尾したいんじゃろ?」
「ち、違いますっ! 今はそんな気分じゃ……うぁっ、ああぁっ!」

否定の言葉を口にする度にまたもや裏側を擦られて強制的に黙らされてしまう。その間もスカーキングの親指が陰核をずりずりと左右に嬲り、苦痛から一転してソコから生み出される汚辱になけなしの思考力すら炙られ、自らの両脚を震わせて悶えた。

「どうや? ワシにこうされるのは好きなんじゃろう? 楽になりたいなら正直に言ってみろや」
「っ……はい、好きですっ…私シーモは…ご主人、っ様を愛してますから、もう許してください……!」

十分なほどスカーキングに弄ばれた精神状態で促されるまま、私は嗚咽混じりで心にもない告白の言葉を織り交ぜて媚びを売らされる。当然ながら胸中で言わされた後悔や罪悪感が生まれるものの、即座にそれを打ち消すように「コレは餞別や」の一言を引き金に“ぐじゅっ、じゅぼぢゅぽっ!♥”という下品な水音が聴覚を貫く。

「くひィ……っあぁああ゛あああぁっ!!!」

膣奥を穿ち掻き回された事で意識が混濁し、穴蔵中の空気が震える程の甲高い咆哮と合わさって開かれた太腿がガクガクと戦慄き、雌蕊から透明な飛沫を盛大に撒き散らして達してしまう。
今回もまた、この卑劣な手段で絶頂してしまった。強引に秘部を開かされるのを皮切りにありとあらゆる手法でねちっこく攻められ、ある程度の段階になると先程の様な服従を誓う言葉を言わされた挙句にトドメを刺されて淫水を噴きながら達する、それがお決まりのパターンだ。
その流れが一頻り終わった後には悔しさと羞恥心で涙が零れる。けれど、それを拭う余裕も今の私には残されていないのだ。

「ふふ…派手にイッたのぅ、シーモ。ま、ワシの事愛しとるんやから当然よなぁ?」
「は、はひぃ……っ」

口許や指に不着した愛液や潮を指先で掬い、さも美味そうにペロペロと舐めつつ胡座をかいて見下ろしてくるスカーキングに、私は息を整えながらも肯定の意を示す。
しかし例え偽りの愛の言葉を囁いたとてこの責苦が終わるはずも無く、スカーキングは気だるげに立ち上がると自分の股座部分へ手をやり、渦巻いた体毛部分からまろび出た剛直を軽く構え、その切っ先を絶頂して間もない雌蕊にぴたぴたと押し当ててきた。

「ああ…っ、だめぇ……もう、良いでしょう…?」
「はぁ? この期に及んで殺生やな。お前、ワシを好きとか愛しとる言うてたのは冗談やったんか?」
「そ、それとこれとは……あぅっ!?」

細い体躯に反して私の体内を埋め尽くすほどの長さと質量と持ったソレは、ずりゅ、と陰核を突く様に動くと、先程口で雌蕊を愛撫された以上の感覚に思わず腰を浮かせてしまう。実際重なり合ったソコは番を求めるかの如く切っ先から漏れ続けるカウパー液を潤滑油に、ちゅこっ、ぬちゃっと淫らな音を立て始めた。

「くっ…カカカっ、皮肉なモンやな。どれだけ誤魔化そうったって、お互いのチンポはこんなに求め合ってるのにのぅ?」
「そんな、っやめてくださ……ひゃあぁんっ!」

嘲笑気味に笑い声を上げつつスカーキングが腰を突き上げれば、怒張が涎を垂らして肉芽を愛でる。弾みで横に逸れたソコが「虐めないで」と言いたげに震えると張った裏筋が包皮を擦りあげ、開きつつある花弁がぴくんと打ち震える。

(あぁっ…とっても汚らしくて嫌なのに、お股の奥がジクジクしちゃうなんて……!)

「それか、ちょいと痛い思いせんと分からんか?」

そう言って彼はあの鉱石を取り出し、こちらに突きつけるとニヤリと口元を歪ませた。嫌と言う程見慣れたその仕草と、彼の気分ひとつで少しでも光が灯る恐怖で身が竦み、思わず引き攣った悲鳴が漏れてしまう。

「ひっ…! や、やだぁ! それだけは許して下さい!」
「ふん、そんなら言い訳かましてないで大人しくワシのを受け入れんか。ほれ、こういう時はなんて言うんや?」

青い鉱石が彼の懐へ引かれるのに安堵したのも束の間、相変わらず男根は陰核から花弁へと矛先を変えて上下にぬちゃぬちゃと擦り付けてくる。
本当はモノの先端すらも受け入れたくないのに、スカーキングから下された無慈悲な問い掛けに私はどうすることもできず、震える声でいつもの“おねだり”を呟いた。

「ご主人、様の…太くて長い立派な、っおちんちんを……私、シーモのいやらしくてはしたない牝穴に挿れて、っ思う存分…子種を恵んでください……っ!」

スカーキングを出迎える際の挨拶と同様に仕込まれた、彼の雄種を乞う媚びの言葉。初めて言わされた時は交尾自体をよく知らないせいで上手く言えずに詰まり噛んでしまうこともあったが、その都度件の鉱石で苦痛を与えられ、否応なしに一句一句覚えざるを得なかった。
そして案の定私の口から卑猥な“おねだり”を聞いた途端スカーキングは愉快気に笑っており、こちらの身体が羞恥と屈辱で熱くなる。

「っふ……ひゃはははっ! そうかそうか、そこまで欲しがられたらオトコとして断る訳にはいかんなぁ? ええぞ、お前の言う通り好きなだけ種付けしてやるからな」
「はい…っ、お願いしま―――ぁひぃいいいっ!!」

返事すら終わらない内にスカーキングの男根が濡れそぼった雌蕊を割り開き、ぐぶぐぶと音を立てて亀頭やカリ首すらも呑み込んでいく。ソレらが敏感な箇所を舐ると自分の声とは思えない程の高い嬌声が自ずと漏れた。

「んぁっ、あはぁあっ!」
(お、奥まで入ってく……!)

ドクドク脈打つ暴君の分身が無遠慮に膣壁中を擦る度、快楽の電流で全身を焼かれているような錯覚を覚えて喉元が仰け反り、まともに呼吸ができずに舌を突き出してしまう。
そうして根本まで一頻り挿入を済ませるとスカーキングの腰がぴたりと止まり、改めて結合具合を確かめるように伸び切った花弁へと指を這わせる。

「あふっ……ご主人、様ぁ」
「ふふふ…しっかり入ったな。お前のナカ、美味そうにワシのを全部頬張っとるぞ」
「そ、そういうこと言わないで下さ……あっ、あぁっ」

ゆっくりと後方に腰を動かされると剛直の凹凸が蜜壺中を擦り上げて甘い刺激を送ってくる。雌の泣き所を知っているその動きについ私は甲高い声が漏れ、腰を引いてしまった。
しかしこの暴君がそれを見逃すはずもなく、間髪入れずに腰を押さえつけられた途端、再び子宮にまで届くほどの衝撃を一発打ち込まれてしまう。

「あぅう゛っ!?」
「ほれどうした?ワシから逃げようとしても無駄じゃ」

子宮を潰しかねない勢いでぐりぐりと剛直を押し込まれれば、あまりの質量と圧迫感で視界がチカチカと瞬き、意識が飛びそうになる。けれど、そんな私に追い討ちをかけるかのようにスカーキングは空いた方の手を鎖に添えると、そのまま力任せに引っ張り始めた。

「ぅああ…っ! く、苦し……」
「苦しい? 阿呆抜かすなや。まさかこの期に及んで逃げようとか思っとらんよなぁ?」

ぎりぎりと首を締め付けられながらの抽送は想像を絶する苦悶をもたらし、まともに息ができずに濁った喘ぎ声しか出せなくなる。

「がっ…! うぇ゛……っに、逃げようなんて…思ってません、からぁ……!」
「ふぅん? そんならええけど……しっかし、お前の下の口は本当にワシが好きみたいやな。こんなに濡れて締め付けてきよるわい」

納得した様子で首輪から手を離され、一気に肺に空気が入り込む。だが首を絞められる恐怖から解放されたのも束の間、スカーキングは結合具合を馴染ませるかの如くゆったりとした抽送を繰り返し、私に卑猥な言葉を投げ掛けてくる。それだけでも苦しさから一変して甘いパルスが脳天に走り、無意識に彼の男根をきゅんきゅんと咀嚼してしまう。

「げほっ、かはっ…そんな事、恥ずかし…っ、です……!」
「はっ、お前みたいなドスケベ怪獣が今更何を恥じる必要があるんや。もっと気合い入れんかい、ほら!」

怒号が飛び交うと同時にずんっ、と一際強く突き上げられると花弁が捲れ上がり、尾を引いて強烈な快楽が襲ってくる。まるで恥骨を砕かんような勢いに私は咆哮を上げ続け、尻尾をバタンバタンと地面に叩きつけた。

「ひぃいっ! だめぇっ、壊れるぅう……! あはぁっ、いぁあ゛ああっ!」
「ふんっ、それぐらいで壊れる訳なかろうが。そうなる前に自分で腰振ってワシが悦ぶような事言ってみろや」

肉杭の先端で弱点を突かれて絶叫するのをバックに、ぱんっ、ぱんっと腰が打ち付けられる音が洞穴中に響き渡る。下手をすれば日夜重労働を強いられている霊長類達にも聞こえるかもしれないのに、そんなことはお構いなしとばかりにスカーキングは私を犯し続けた。

「はぁっ、あぁんっ! あぁ…っ、ご主人、様ぁっ! も……もっと…もっとぉおっ! ぅぐ、っんああぁぁっ!

尻尾の動きを止め、言葉を「もう許して」から無理やり「もっと」に変換すると、それに満足したのかスカーキングはわざと私の弱い箇所を貫くが如くずぷっ、ずぷっと淫らな水音を立てながら肉棒を穿つ。その都度私の意識や理性も削られ、獣のような本能丸出しの鳴き声が口から飛び出した。
首元を晒して悶えれば唯一柔らかい箇所である喉元を軽く噛まれ、所有者の証を示す歯型を刻まれる。

「ひぐ……っ!痛い…!」
「ヒヒッ、相変わらず痛い思いすると強く締め付けてくるな?他の雌ザルと犯れば孕んでしもて面倒やけど、お前の場合はそんな心配ないから何発でも射精せるわい」
「ッ!や…やだぁっ!お願いします、せめて中に射精するのだけは……ひぎぃいっ!!」

懇願虚しくスカーキングの剛直は容赦なく私の胎内へ突き立てられ、辛うじて閉じたままの子宮口をこじ開けようと先端でぐりぐりと押し当てられる。
確かに種族違いのため何回か種付けされようと彼との子を宿す機会こそなかったものの、その動きは死に物狂いで子孫を残そうとする雄のそれで、手加減すらしない荒々しい律動に顔を歪ませてしまう。

「あっあ゛ぁっ、あぅうっ! は、激し過ぎますっ! お願いですからゆっくりぃ……!」
「はぁ…実りもないのに毎度毎度中出しするなとうるさい牝トカゲやのう。観念して愛想良く……せや、ええ事思い付いたわ」
「なっ、何ですか…?」
「黙って見とけ。多分痛い思いせんで済むと思うで」

そう言うなりスカーキングの片手があの青い鉱石をくっと掴むと、私の頭部近く―――ではなく、今や包皮から剥き出しになった陰核へ切っ先を翳した。

「っ……!? 嫌…っそっちは許してぇっ!」
「ははっ、そんなに焦るなや。この慎ましいクリちんぽにはコイツがよぉく効くかもな。さーて、具合はどうかな?」
「だめぇ……っ!そこ虐めちゃ……ひぅううっ!!」

私の制止の声も聞かず、鉱石の先端が秘豆を軽く突けば青い煌めきが発せられ、ソコから耐え難い苦痛とむず痒い快楽が同時に駆け巡ってきた。

「あ゛ァッ、あ゛ぁあぁぁ〜~っ!!?」

本来その場で灯ると私の頭部を締め上げるかの如く苦痛を伴うはずの輝きは、どういう訳か今は快楽の電流を絶えず流し込んでくる。振動こそしていないものの、切っ先が秘芽に直接触れられているせいで身体の震えは止められず、私は無作為に傷口を拡げられているかのように叫び続けた。

「クカカッ、こりゃええなぁ。お前を痛めつけるだけかと思ってたが、まさかこんな意外な反応が見られるとは思わんかったぞ」
「あっあ゛ああっ!!や゛だぁっ、も…やめてぇ……わたし、っ変になるぅ……!」
「何言うとんねん、とっくに色狂いの分際で変もクソもあるか。ほれほれ、これからクリも牝穴も一緒に狂わせたるわい」
「あひぃいいっ!あはっ、あ゛ぁああーーっ!」

ごりゅっ、と強く狭まった膣奥を拡げる勢いで挿入されて甲高い声を上げると同時に鉱石の煌めきも輝度を増し、それに連動するかの様に勃起させられた肉芽がビキビキと音を立てて膨れ上がる。それだけでも十分苦痛なのに、頃合いと見たのか鉱石が一旦離れると、そこからスカーキングの下腹部がどすん、とぶつかる。
その都度彼の体毛がソコを何度もチクチクと刺激し、弄られる快感とは違った感覚が生み出されて腰がモジついてしまう。

「あぎぃっ、くぁ…はっ、離してぇ……クリちゃん辛いぃ…痒いよぉ…!」

どれだけ懇願しようと、スカーキングの親指の爪程にぱんぱんに張った陰核とヌルついた胎内を同時に苛められて悶える最中、結合箇所から体毛にまとわりつくようにベトついた銀糸が垂れ下がり、まるで離したくないと言いたげに濡れそぼっていた。それが自分の体から分泌されたモノと知ると顔が発火してしまいそうな程に恥ずかしくなり、彼の視界から少しでも隠そうと僅かに動かせる腰をずりずりと捩らせる。
しかしそんな私の仕草に気付いたか、それとも漸くこちらがやる気を出したと勘違いしたのか、先程の緩やかな動きから一転して容赦なく肉杭を打ち込む勢いが更に増した。

「ひぎゃあぁっ?!もっ、もうゆるしてぇっ!これ以上、いじめないでくださぃい!あ゛、あ゛ぁあっ!」
「……フヒヒっ、ええ声やのう。外のクズ共が可哀想と思うならもっと泣けや、シーモ!!」

スカーキングの指示の下に日々暴行され、無残に殺されていくグレイト・エイプ達を悼み憐れむ気持ちを見抜かれていたのに絶句する間もなく、ドチュドチュと膣内が裏返らんばかりに熱く滾る剛直で犯されていく。

「はひっ、んへぇええっ! ご…ご主人さまぁっ! わ、私は…彼らを可哀想なんて、あ゛ぅっ! お゛っ、思ったことは一度も……!」
「あのなぁ、事に及ぶ時お前が毎回彼奴らを憂いとること、ワシが知らんとでも思ってたんか? 十分己の顔に出とるんじゃ、罰としてこのまま突き上げてイカせまくったるわ!」
「そ、そんなのだめですっ! んぁっ、お…願いしますっ、私、っイキたくな―――……っ!!?」

揺さぶられつつ最後まで言う前に、ごりゅっ、と子宮が抉られ、弾みで下腹部が押し付けられることで腫れた陰核を強く圧し潰された。
抗えない二ヶ所への衝撃に、私の体の奥底から何かが爆ぜるかのような灼熱感が走り抜け、同時に意識も目の前の光景すらも混じり気のない白い闇に染められた。

(き、来た……!)
「んっあ………あ゛、っあぁああぁっ!!!」

不意に訪れてしまった絶頂にびくん、びくんっと全身が大きく痙攣すると同時、喉元から咆哮じみた嬌声が上がる。それを心地好い音楽の如くうっとりと聞き流すとスカーキングは満足そうに笑いながら先程と変わらない速さで抽挿を続けた。

「ひぃ……っあ゛はぁあっ! ま、まだイッてるのに動かないでぇっ! おなかぐるじいのぉおっ!!」
「冗談言うなや、ホントはイきながらしこたま突かれるのが好きな癖によ。ほら、ここが子宮の入り口かぁ?」
「ッ…あ゛っあ゛ぁあぁぁっ!だめ、奥、っグリグリしないでぇっ! ご主人様っ、助け……っいやぁああ゛あっ!!」
「心配すんな。っ…ワシも直ぐに追い付くからな。そら、これでトドメや!」

ぎゅんぎゅんとうねり続ける肉壁に逆らってごぢゅ、と奥を穿かれた途端、凶器の先端が子宮口を貫いて侵入してくる衝撃に息が詰まり、無意識に爪先がピンと張った。
その時スカーキングが低く呻いた気がしたが、それを気にするよりもそのまま子宮どころか骨盤も押し潰されてしまうのではないか、と恐怖するほどの圧迫感が襲い、間髪入れずにそこからどぷん、と熱いマグマのようなものが流れ込み始める。

「お……あ゛ぁっ……んあぁあ゛あぁ…っ!!」
(嘘…わたし、子宮の中に直接射精されちゃってる……!?)

ドクンドクンと脈打ち止めどなく注ぎ込まれる感覚に、自分がイキながら何をされているのか嫌でも理解させられると絶望にも似た感情が湧き上がり、私の青い瞳からはボロボロと大粒の涙が落ち始めた。
異種間だから孕む心配がないとは言え、その中へ直に注がれてしまえば本当に妊娠させられてしまうかも知れない。そうなったらこの先どうなるのか……。考えるだけで恐ろしく、しかし逃げる事は叶わないのだと諦めの境地に達しそうになった時、じゅぽ、と粘っこい水音と共に胎内から異物感が消えた。

「あぅ……っ……」
「ふん、少しは楽しめたみたいやな」

塞いでいた栓が抜かれたせいか、逆流してきた精液が花弁を伝ってこぷり、と溢れ出ると、スカーキングが息も顕に鼻を鳴らして嘲笑った。それは“お前は永久に自分のモノだ”と暗に告げているようで、私は肩で息をしつつ悔しさに牙を噛み締める事しか出来ない。

「っ……こんな事して、何が楽しいんですか」
「あ? 決まっとるやろ、ワシはお前が気に入っとんじゃ。欲求不満なペットの世話をするのも王としての責務やからなぁ」
「…………!」

そう言ってニヤリと笑うスカーキングに私は涙目で睨みつけるものの、それはたった数秒で遮られた。
何故なら、未だ白濁を垂らしたままの雌蕊に彼の指先が軽く触れてきたからだ。

「んっ……!」
「ほれ、判るか? こんだけ種付けしてもまだ足りひん言うてヒクついとるで。ほんまにお前はドスケベで、最高にイヤらしい奴やのぅ」
「そんな、こと……んっ、んぁ……っ!」

反論しようとしても、それをかき消さんばかりにぐちゅぐちゅと淫靡な音を立てながら入口を撫で回されると自然と腰が揺れ、また甘い疼きが生まれてくる。

「あ……はぁ、ぅ…っ!」
「ほーら、気持ちええか? ええよなぁ、シーモ。撫でてるだけでこんな音まで立たせて、すっかり出来上がっとるもんなぁ」
「そ…んなこと、言わないでください…! くぅっ、うぁああっ!」

羞恥心を煽るような言葉に顔を真っ赤にして抵抗するも、先程青い鉱石を翳されたせいで未だ硬く勃ったままの陰核をも掌でずりずりと擦られると、堪らず背筋を仰け反らせて軽く達してしまう。
その責苦で胎内から白濁と混じった熱い愛液がトロッ…と溢れ出すとそれらがお尻の孔にまで伝ってくるのを感じ、思わず開かれたままの太腿を震わせた。

「ん…っあぁ……あ゛あぁ……っ!」
「フヒッ、出てきてもうたのぅ。本来ならもう一発……と言いたい所やが、今ワシはとても気分がええからな。今日はこれで勘弁したるわ」

口調からして慰み者オモチャにされる時間は多少なりとも減ったものの、それは同時にスカーキングのモノを口で奉仕しろと言う命令でもあった。
逆らう事も出来ず、震える四つ足で這いつくばるようにして彼の股座に近付くと、眼前には先程まで私の胎内を埋め尽くしていた巨大な剛直が突き出される。

「さぁ、先程お前を気持ち良くしてくれた逸物や。感謝を込めてしっかり綺麗にするんやぞ?」
「っ……はい、ご主人、様…。あむっ……っう……!」

命じられるままに口を開け、拒否感に戦慄く舌先で亀頭を舐め回すと、最初に感じたのは塩辛く生臭いような味わいだった。それが自分の膣内から溢れ出たものだと理解すると、嫌悪感に吐き気が込み上げてくる。
しかし少しでも拒めばあの青い鉱石を突き付けられ、煌々と輝く度に苦痛を与えてくるのは予想できている。どちらを取るかなんて一目瞭然だった。

「ん……っ、んぅ…っ! んむ、ん゛んんっ!」
「そうや、尿道に残った分も吸い出せよ。……はぁ、お前の舌は冷たくて気持ちええのぉ。滾ったチンポによう効くわい」
「ん…んっ、う゛ぅ〜っ……!」

言われるがままに鈴口から滲む残滓をちゅう、と吸って飲み込むと、やはり海水を煮詰めたかのような酷い味に全身がぞわりと粟立った。けれどスカーキングが“良し”と言うまで舌を離してはいけない。その間にも余った片手で頭を撫でられつつ上から「キスの時よりもえらく積極的やないか」とか、「たまには栄養も摂らんとなぁ」と下卑た笑みを浮かべて嘲ってくる。

(嫌っ、こんなの……もういやぁ…っ!)

キツく目を瞑り、心の中でいくら泣き叫んでも状況は変わらない。慟哭と絶望感を誤魔化すように私は必死になって彼の陰茎に無我夢中でしゃぶりついた。
じゅぽじゅぽと咥内で音を立てて肉棒を頬張り、絶対に歯を当てないように注意しながら何回か首を傾げつつ動かしていると、不意にスカーキングは私の首輪を両手でぐっと掴み、喉の奥まで一気に突き入れてきた。

「ん゛ぶっ!? ご、ごひゅじん…ひゃまぁっ……!?」
「くゥッ、悪いが射精すぞシーモ……っ!全部飲めぇ!!」

スカーキングの咆哮の直後、腰が押し込まれる感覚と共にびゅくん、と男根全体が脈打ち、白濁液が口腔内で爆ぜる。戸惑う間もなく喉奥にごぽごぽと入ってくる熱さと青臭さに咽せ返りそうになるのを堪え、喉元へと注がれていく粘性のソレを飲み下す。

「んぶ……っ、っぐ、お゛えぇっ!!」

一方的な汚辱の奔流に目が見開き、嘔吐しそうなほどの苦しさに生理的な涙を流すも、決して吐き出してはいけないと口許を震わせて何とか踏ん張る。途端に猛烈な嘔気で喉奥諸とも口を開きそうになったが、こんな扱いを受けても尚逃げられない自らの運命を呪う悲しみと嫌悪感すら丸ごと併せて一息に『ごくん』と飲み込んだ。

「……ふぅ。よし、ええ子やなぁ。ちゃんと飲んでくれたか?」
「え゛ほっ、ごほ……ぅう……っ!」

萎えたモノの感覚がずるり、と引き抜かれると、ようやく口に詰められていたモノが解放され、空気を求めて咳き込んでしまう。当然ながら返事ができない為嗚咽を漏らしながらこくん、と小さく首肯した。
身も心も暴君の精液に汚され、すっかり私の堕ちた様子に愉悦の笑みを浮かべながらスカーキングは首輪から手を放し、下顎に手を添えると無理やり視線を合わせられる。

「クッカカカッ!そりゃあお前、上下の口でザーメンを残らず飲み干す程にワシを好いとるもんな!? それ位できて当然やろ」
「………はい、仰る通りです」
「そんな小声にならんでもええんやで? お前はワシ専用の牝なんやからなぁ」

違う、私は貴方の物じゃない。そう言いたかったが、それを実際に告げるとまたあの青い鉱石を突き付けられ、頭部か雌蕊にまた光を灯されるのだろう。それを考えると恐ろしくて否定の言葉すら言えなかった。
その内にスカーキングは「さて……」と呟いてくるりと身を翻し、ある程度離れた地点で岩壁にある秘密のスイッチをぐっと押す。直後、首輪を繋ぐ骨の鎖がガラガラと音を立てて天井に引っ張られ、私の身体も強制的に四つん這いのまま起こされる。

「あぁっ……!」
「また次も頼むで、シーモ。ワシが来る時にはその辺綺麗にしとけよ?そこら中ザーメン臭くて敵わんわい」
「っ…! はいっ……かしこまりました……!」

自分で出したのに何て言い草だと憤りに震えながらも逆らう事ができずにただ従うしかない。満足したような足取りでご主人様は私に背を向けると、そのまま暗闇の中に姿を消し、岩の扉を閉めていった。

 

「……っ、う……!」

ご主人様の姿が見えなくなった瞬間、全身から力が抜けると堪えていた涙が一斉に溢れ出してしまう。四つ足になったまま荒く息をつくと、落涙とシンクロするかの如く先程まで責め立てられていた秘裂から熱い残滓がぼとぼとと滴り落ちてきた。

「ひっぐ、うぅぅっ…あぁぁ……!!」

また地面を汚してしまう罪悪感よりも、事後の余韻はご主人様に犯された時よりも辛く、身を引き裂かれる程に悲しかった。どうして私がこんな目に遭わないといけないのだろうか。そしていつ、この絶望に満ち溢れた牢獄から出られるのだろうか。答える者なんて誰もいない。
代わりに返ってくるのは、煮え滾るマグマがボコボコと泡立つ合間から聞こえてくるグレイト・エイプらの罵声とそれに許しを乞う声、そして数秒遅れで響いてくる痛々しい悲鳴が私の聴覚をいたずらになぞるだけだった。