Titan’s Party(KOMゴジラ総受)

「ンッ…グゥ…ウ……!」

繋がった個所が穿り返され、数秒置いてから肉壺の縁がぐぽん、と押し込まれる。それと同時に体が揺れ動き、地面に刺さった背びれから軋む音が上がった。
ただ単調な動きの繰り返しなのにもう何時間、何日と続いているのだろうか。自らの体表には行為の残滓が拭き取られないままで放置されており、独特な色の染みを残している。

「オ゛ッ…ァグゥゥッ!」

何度も悦い箇所を抉られ、強制的に射精を促されても、ゴジラは一点を睨みつけたまましきりに声を上げなかった。何故なら、これが目の前の相手に対する精いっぱいの抵抗だったから―――。

 

 

ゴジラと偽りの王・キングギドラがボストンで激闘を繰り広げている最中、ギドラがゴジラを瀕死に追いやるべく高高度から彼を落とした時からすべてが始まった。
落とされたゴジラは背中から墜落した反動で地面に背びれを深く突き刺してしまい、そのまま身動きが取れなくなった所をギドラに凌辱された。あの屈辱と激痛は今に至っても忘れられない。というにも、毎日毎時間の性交で忘れさせようともしてくれない。
奥を何度も穿たれ、自らの男根が頭を擡げて今にも射精させられる間際に「女王の命を保証する代わりに余の奴隷となれ」との契約と共に、ゴジラはギドラの性奴隷となった。勿論逆らえば、彼女はギドラとその軍門に下ったラドンによって甚振られ、残酷に殺される。
ゴジラ自身も何度も脱出を試みようとしたものの、それは上空から或いは周囲の瓦礫に隠れて見張っているラドンがいる為、実質不可能だった。半壊したビルから時々自分達の性交を隠れ見るだけでは飽き足らず、事が済めばギドラに促されて自らもゴジラを犯しに来るからだ。

そして獣慾を一滴残さず注がれた後にずるん、と自身を抜かれた時、散々穿たれて捲れ上がった後孔はぽっかりと開かれ、そこから流れ落ちた行為の残滓が体表を伝って地面に白濁の池を作り出す。通常なら耐え難い匂いだったが、ギドラにとっては怪獣の王を汚した甘美な芳香も同然で、その淫靡な匂いに思わず自らの口角が上がった。

「今日も相変わらず貴殿は大人しいな…何故声を上げんのだ?堪えると辛いだけだぞ」
「っ……」

左右の首を擡げて、吐息が当たりそうな位置で見下ろされる。その時調子づいたのか、左の首が「早く言ってよ」と言わんばかりにゴジラの鼻先に舌を這わせようとした途端、即座に唾を吐かれた。
寸前の所で避けたものの、左の首は悪態交じりに汚物を見るような目で彼を睨みつける。

「もう、汚いなぁ!だんまりの癖してこんなしょうもない事する気力はあるんだね…」

とっとと女王殺しに行こうかな…という物騒な呟きに真ん中の首は軽く鼻で笑うと、左の首を宥めつつ言葉を続ける。

「そう憤るな。さてゴジラ、質問の続きだが……もしかして余に凌辱される日々にも飽きてきたのか?」

返答の代わりにそっぽを向かれた。その反応に左の首は「コイツ!」と言葉を返すと苛立ち交じりにゴジラを睨みつけ、その一方で右の首は溜息を漏らすと真ん中の首に視線をやる。

「どうすんだ?所謂マンネリって奴に突入してるぜ」
「心配せずとも手は打ってある。ラドン!そこにいるんだろう?」

直後に何処からか「はい!」と上ずった返答が響き、瓦礫の陰から呼ばれた本人が姿を現した。

「どうかなさいましたか?閣下」
「数日以内に各地の怪獣達をここに呼び集めろ。お前ならできるな?」
「も、勿論です!閣下の為なら何でも……」
「余計なお喋りは良い、時間が無駄になるっての」

右の首の悪態にラドンは体を強張らせると、翼を広げてその場から去っていった。残されたギドラはラドンを一瞥することもなく、こちらを凝視しているゴジラに視線を送ると余裕を崩さず、しかしこれからする事が楽しみでたまらないといった風に笑みを浮かべると言葉を投げかけてきた。

「気になるか?」
「ちょっと時間かかるけど楽しみにしててね~」
「その前に、食事取らねぇとな」

直後に、再び勃ちかけたギドラの男根を咥内へねじ込まれ、忽ちゴジラの意識が覚醒した。噛み千切ろうにも、時々先端が喉奥の餌付く箇所に触れるため顎に力を籠める事すら叶わない。そしてそのささやかな抵抗すらギドラにとっては新たな刺激になり、時々当たる牙が心地良く感じる。奉仕させられる側にとっては抵抗すれば抵抗するほど悪循環だった。

「ぐぅっ!ん゛んっ!」
「我々と楽しむ時間は沢山あるのだ。じっくり味わうが良い、元・怪獣王様……」

 
しばらくして……。

 

 

「う………」

周囲から聞こえてくる喧騒に目が覚めた。
あれからゴジラはギドラに多量の白濁を飲まされた後、彼から「暫くの間寝ていろ」との言葉を最後に意識を手放していたらしい。しかし背鰭は依然として地面に深く突き刺さったままだ。これまで休みもなく凌辱され続けていた反動で数日間も気絶してしまっていた自分がなんとも情けない。
だが、悔やむ前にゴジラは下腹部越しに辛うじて見える眼前の光景に言葉を失っていた。何故なら―――本来なら自らの眷属であるはずのタイタン達が辺りを取り囲んでいたからだ。

―――これは、一体…!?

目算だけでも10体以上は結集している。各々の表情は怪獣王の痴態を目の当たりにして顔を背ける者もいれば、軽蔑しているかの如く視線を侮蔑に歪ませている者、そんな無様な有様を見て密かに嘲笑している者など様々だった。思わず羞恥と憤りで躰が熱くなり、消えかかっていた怒りが再燃した。

「やめろ…!見るな、見ないでくれ!」
「驚いたかね?元怪獣王様」

怒号を上げた直後スゥっと影が差し、首謀者が姿を現した。逆さに見えたそいつは案の定三つとも今にも笑い出さんばかりに口角が歪んでおり、その憎たらしい表情が却ってゴジラの怒りを煽った。

「ギドラッ…貴様……!!」
「おっと…勘違いしないでくれたまえ。このところ貴殿は余との戯れに飽きてきたのだろう?それなら、少し違った事をしようと思ったまでだ」
「巫山戯るな!今すぐに彼奴等を引き下がらせろ!さもなくば―――」

「…できぬ頼みだな。奴らを見ろ。前々から貴殿を手籠めにしたかった者まで混じっている様だぞ?」

ギドラの視線の先、そこには監視兼制止役に任されたであろうラドンに抑えられながらも一匹のタイタンが興奮を抑えきれない様子で息を荒げており、あまつさえいきり立った自身をむき出しにしている。モナークに封印されてからはどうやら番との交尾に有り付いた事がなかったらしい。

「なっ……!」

「彼奴だけではない、この者らを満足させるのも王の役目だろう?家臣の不信感を煽ってどうする」
「そうそう、君は彼らの肉べ…じゃなかった、ストレス解消のために働くんだから、不満言っちゃダメだよ~?」
「何なら、予定変更して女王サマの公開処刑ショーにするかぁ?少なからずアイツの良い子ちゃん振りに辟易してたヤツもいるようだぜ」

金色の悪魔達の嘲りにゴジラは強く歯噛みした。
ここで反抗すれば、現在拘束されているモスラの生命に危機が及んでしまう。そうされるくらいなら、幾らでも自分の身が穢された方が幾分かマシだ。
それに気まぐれを起こした誰かが何かの弾みで、地面に背びれが刺さったままのこの状況から解放してくれるかもしれない。可能性は薄いものの、一縷の望みに掛けた。

「クッ……好きにするが良い…!だが、彼女には絶対に手を出さないでくれ」

「勿論さ。呑み込みが早くて助かるよ、貴殿は。さて…始めるとしよう。何時終わるとも知らぬ輪姦地獄をな……!」

今まで自分を差し置いて王を名乗っていた分、思う存分配下共に辱められるが良い。心中で呟くと、幕開きと言わんばかりに3つの首は高々と虚空を仰ぎ咆哮したのだった。

 

 

 

「まず一番乗りはアンタからよ。楽しんでらっしゃい」
「言われなくてもそうするさ。……俺に種付けされちまう怪獣王、愉しみだなぁ」

ラドンに促されるまま躍り出たのは、先ほど男根をいきり立たせていた四つん這いの怪獣――メトシェラだった。そいつの目つきはらんらんと輝いており、犯すどころか勢い余ってゴジラの喉笛に齧りついてバリバリと貪ってしまいそうだ。
ゴジラも配下相手とはいえ、先程ギドラと交わした約束もあって逆らってはいけないという条件の下、じっとそいつから視線を反らす事無く、しかし不愛想に吐き捨てた。

「……するならさっさとしろ、下郎め」
「のっけから酷いな~?お前さんの下の口はそうじゃないみたいだけど」

距離を詰められ、足裏にメトシェラの熱っぽい吐息が当たる。絶えない淫靡な匂いすらそいつにとっては欲情の対象だったようだ。
生暖かい感触が敏感な箇所を掠り、無意識にゴジラの体が強張る。やがて――――ずるり。太腿に自身の切っ先を這わされる。先走りの汁が垂れているためか、やけに湿った音が上がった。

「っ……!」

気持ち悪い。思わず頻りに閉ざした牙の隙間から微かな呻き声が上がる。けれど、幾ら躰を硬直させたところで焦らしを兼ねた陰湿な攻撃は止みそうにない。
ぐちゅり。今度は萎えかけている自身と重ねるように擦り合わされる。モノの脈動が裏筋を伝うのを感じた。

「っく…やめ…ろ…!いつまでこんな……」
「嫌がる素振りもそそるねぇ~?ますます興奮しちまうよ」

生理的に溢れ出た涙を堪えつつ幾ら相手を睨んでも効果はなく、寧ろ誘っていると錯覚させられるような手段でしかない。無理やり引き起こされる欲情にゴジラは耐えつつ、喉から唸り声を上げながらこの緩やかな拷問に耐えた。

 

―――うわぁ、何てねちっこい……あの様子じゃ、怪獣王サマはよっぽど憧れだったのね。

地味な外見ながら、ゴジラに対して憧れどころか犯したい程熱心な隠れファンもいたものだなと思うと、ラドンは羨望と呆れが混じった溜息を吐いた。そこへ

「なぁラドン、俺達もアレに混ぜてくれよ。これじゃあアイツの独壇場じゃねーか」

後ろから不意に飛んできた言葉で我に返り、ラドンは声をかけてきたタイタン達に目をやった。
振り向いた先では既に彼らは目の前の絡みを見て興奮したらしく、股座から生える男根がムクムクと勃ちかけている。

―――うーん…ご熱心な所をお相手させて大丈夫かしら。

別の場所から宴を見ているギドラの方に目配せすると、意を汲んだのかコクリと頷かれた。
どうやら前戯の最中でも飛び入りは可能らしい。ここはメトシェラと一時的な伴侶になったゴジラに頑張ってもらおうではないか。

「フフ…良いわよ。アンタ達の気の向くままに、元怪獣王をたっぷり甚振ってきなさい」

ラドンに促されたタイタン達は気前よく目を見合わせると、下卑た笑みを浮かばせながらゴジラに近づいて行った。
一方は彼の左に、もう一匹の片割れはその反対方向に座り込む。

「お、お前達…いつの間に……」

「怪獣王さん、お取込み中悪いけど俺らの相手もいいかな」
「野郎と犯るのは趣味じゃねぇけど、こっちも随分溜まっててさぁ~」

言葉が終わらないうちに、彼らはぶるん、と自らの業物を取り出した。下で絡み合っているタイタンとは違って半勃ちだったものの、ソレらの形状は螺旋を描いていたり、片方は嚢からにゅるんと出たかのような独特な形をしている。
触りたくない。それがゴジラの正直な感想だった。

「っ…そんな事は……」
「出来ねぇっていうのか?なーに、コレをシコるだけの簡単な仕事だよ」
「今更興醒めさせてくれんなよ。ホラ」

有無を言わさず手を取られ、無理やり交互に握らされる。掌でソレはドクドクと脈打っていて、固くも柔らかくもない奇妙な触感だった。
自分に差し出された下劣なモノを握り潰したい気持ちを抑えながら、ゴジラの両手は弱弱しくも確かにソレを前後に扱いていた。

「す、すげぇ…弱弱しいけど、あの怪獣王が俺らのサオシコってるよ」
「そうだな。ほら、そんなんじゃまだまだだぜ?もっと激しくしてくれよ」

「クッ……!」

口々に罵倒され、ゴジラは怒りを堪えるつつ目を瞑る。手の動きを速める事も忘れずに。その時二体が奉仕に応えてくれた事で自分を称賛するような言葉が聞こえてきたが、聞くつもりもなかった。
コレが終われば―――目の前にいるタイタン達全員を満足させられれば、女王に危害が加わる事が無くなる。そしてもしかすれば、反撃のチャンスが伺えるかもしれない。そう思っていた矢先に、秘部から違和感が立ち昇ってきた。

「っっ!?」

ゴジラの体がビクリと跳ね上がった。後孔を、メトシェラの長く熱い舌で舐られていた。時々舌先を尖らせて入り込めば、彼の口から牝の如し甲高い嬌声が上がる。

「や、やめろ…そこは…あふっ!あぁ!」

ぐちゅぐちゅと閉ざされた後孔を、熱気を帯びた器官で穿り返され舐め回され、舌先が敏感な箇所を掠めればくぱくぱと内壁が切なく蠢く。入り口を固く引き締めても何の効果も及ぼさない。寧ろ食い込んでくるだけだ。
こんなにもゴジラの肉孔が異物の侵入をいとも簡単に許してしまう理由は、ギドラからの凌辱による副産物――後孔への開発だった。若しくは元からそういった淫らな素質がゴジラの内に眠っていたのか、定かではない。
しかしどちらにせよ、今では少しでも刺激を与えれば自然と受け入れられるようにされ、時にはゴジラ自身に一切触れずに孔を幾度も穿ち続け、絶頂の海へ落とした事もある。最早牝以上に敏感な性器と言っても過言ではなかった。

「ふぅ…ァ、は………ひぅっ!」

ギドラほどではないが絶妙な舌技がゴジラの理性を翻弄し、時々入り口を甘噛みされたり鼻孔から漏れる息が嚢を掠ればまた違った嬌声が聴覚を満たす。
愛撫を繰り返している内、一切触れてもいないのに今や腹部へ反り返る程にそそり立ったゴジラ自身が、鈴口からびくびくと露を垂れ流し、今にも絶頂の兆しを示している。このまま達するのは時間の問題だった。

―――止せ、っ、それ以上、されたら…!

腹筋が戦慄き、成す術もなく顎を仰け反らせて恍惚に意識を手放そうとした時、突然舌がちゅるんと抜かれ、唐突に後孔への愛撫は終わった。

「っは……」
「自分だけ気持ち良くなっちゃ困るぜ…ゴジラさん。こっちはまだなんだからな」

込み上げる欲情に耐え切れなくなったのか、メトシェラが自分と覆いかぶさる様に顔を胸板に近づけていた。背びれが重みで軋み自身がやんわりと押しつぶされ、ぐちゃ。と後孔の入り口を何かが掠る。
異物の正体は言わずとも判っていた。挿入する気だ。

「待…っ、―――――!!」
「遅ぇよ。とっとと俺の番になれよ…!」
「ひ…っうぁああぁっああ!」

激痛の余り、思わず咆哮した。
それとは逆に日々の開発によりすっかり解きほぐされた後孔が、ズブズブと侵入してくるメトシェラの巨根によって押し広げられ、更に側面から生えているコブが肉襞を刺激する。痛い。気持ち悪い。早く終わってくれ。
やがて願いが通じたのか、今にも切っ先が前立腺に到達しようとした時、ようやく肉柱の蹂躙は止んだ。

「はっ、はっ、あが…っ!」

内壁が、軋んで痛い。苦しい。苦痛による喘ぎが自然と漏れ続ける。胸板がしきりに上下する中、メトシェラの吐息がそこにかかり、悪寒の余り思わずゾクリと全身が粟立った。

「…っと、ちょっとキツかったかなぁ?しかしギュウギュウ締め付けてきやがって、余程突っ込まれたかったんだな」
「違…っ、さっさと、抜け…!こんなの、苦しいだけ、だ……っ」

「オイ怪獣王、シコるの止まってんぞ。気ぃ取られてないでもっと気合い入れろ」

「なん、っ、ぅぐ……ンンッ!?」

片割れのタイタンが我慢できずに自身をガポリ、とゴジラの咥内に突っ込んだ。螺旋状のソレは容赦なく舌や喉奥を犯し、それを見計らったと同時に後孔の中に埋まっている自身が動かされた。
舌とは違って明らかな質量を持ったソレが肉壁を擦り上げ、時々ぐりぐりと捩じり掻き回すと、コブが前立腺を掠めたのか一際違った呻き声が上がった。

「おご…っぐぅっ!ン゛ン゛ーッ!!」

抽迭の度、肉壺に空気が入り込んでくるのを感じる。奥を突起で甚振られる度、望んでもないのに男根が熱を帯びて勃ってゆく。呻き声にも艶が入る。その有様にメトシェラは愉悦の笑みを浮かべ、先程よりも腰の動きを速めた。

「ン゛ッ!ン゛!ぐむゥッ゛!」
「ヘヘヘ怪獣王さん、すっかり気に入ったみてぇだ。目は瞑ってるけど、代わりにチンポから涙流して喜んでやがる」

こうなると堕ちるのは時間の問題だ。勝利を確信したメトシェラはゴジラの首筋に軽く牙を突き立て、逃がさないとでも言わんばかりに腰を激しく揺さぶり、結合部分からパンパンと肉体同士がぶつかり合う音を木霊させる。
他のタイタン達も目を衝動にギラつかせながら4体の睦み合う姿を凝視していた。そして――――。

「アイツらすげぇな…もう我慢できねぇよ」
「あっ狡いぞ、俺も!」

誰かの一言を皮切りに、遂に理性を抑えきれなくなったタイタン達が地面を揺るがさんばかりの足音を立てながら、一斉にゴジラの躰に群がった。聴覚を劈く犇めきに気づいたゴジラははっとして目を見開くも、凝視する隙もないまま既に周囲を取り囲まれていた。

「ッ!?ご…ぇ゛…!」

「俺の相手も頼むぜ、怪獣王さん!……あぁ、堪らん胸筋しやがって…!」
「こっちも良い感じだぜ。尻尾をしゃぶる度にビクビク痙攣してやがる」

思い思いの卑猥な罵倒罵声をバックに、ある者は空いた片手に自身を握らせ、またある者は両の胸板或いは足の裏に自らの男根を擦り付け、更に余った者は無防備な尻尾を舐りつつも自らの男根を扱いたり―――思う存分にゴジラの躰を穢し、弄んだ。
誰かが果てればまた次の者へと順番が変わり、黒を湛えていたはずの体色が新たな白濁に上塗りされ、奇妙な光沢を放つ。
王としての威厳が、矜持と誇りが配下達の絶え間ない精液に塗れてゆく。息苦しさと更なる強い屈辱に、閉ざされた眼から透明な涙が流れた。

「ぁぐ…っ止め…う゛ぅっ!ングゥッ!」
「止めねぇよ、今は俺らを満足させる事に集中しな…オラッ!」

抗議のために口を開こうとすれば餌付く喉奥に切っ先を突っ込まれ、痙攣する舌の感触を堪能された。無意識に牙が自身を掠めると今度は頭部ごと掴まれ、ぐいぐいと何度も擦り上げる。

全員がゴジラを自由自在に嬲り続ける中、ただ一匹のタイタンが最初にいた地点から動かず、まるで眷属達の慰み者となった自分を憐れむかのように目を伏せていた。
自分から動こうとしない彼の様子に不信感を覚えたラドンは彼の前へと飛び立つと、自分より身長のある彼を仰ぎ見つつ問いかける。

「どうしたのベヒモス?参加しないの?」
「いや…ちょっと可哀想だなって……」

ベヒモスと呼ばれたタイタンは依然として俯いたままで、宴の方を直視しようとしない。
この場に来ておいて無罪潔白なタイタン気取りとは。なのに、股座を抑えているのは一体どういうつもりだろうか。
彼の相反した様子にラドンはニヤニヤと厭らしい笑みを浮かべながらベヒモスの側面に回り込み、翼を口元に掲げて内緒話でもするかのように切り出す。

「ホントはそんな事思ってもないでしょ?まさか、ここに来なかったお友達のコングちゃんが気になるのかしら?アンタはアイツに頭を撫でられるの好きみたいだしねぇ」
「そ、そんな事!」

図星を突かれたのか、憤り交じりに振り上げられたベヒモスの太い片腕がずしんと地面を揺らす。宴の中にいる一部のタイタンが振り向く傍らで、ベヒモスの至近距離にいるラドンの足元が覚束なくなり、思わず転びそうになる。

「転けたらどうすんのよ、このバカ!」
「っ…!バカは良いけど、こんな所でコングの名前を出すとオラ許さないぞ!たとえおめぇさんでも叩き潰してやる!」
「やれるものならやってみなさいよ!とにかく自分だけ潔癖でいようなんて、ギドラ様はお赦しにならないわ。あんまり待たせるとあのお方、何をするか判らないもの」

下手したら髑髏島も大変な事になるかもね、と付け足されると先ほどまでラドンに対し威嚇の唸り声を上げていたベヒモスは怒り心頭から一転して、髑髏島の一言に屈服したのか頭を垂れる。

「うぅ………」

思いつめたように唇をきつく噛むと、毛皮越しに隠し持っていた――或いは頻りに外へ見せないようにしていた自らの業物をぼるん、と曝け出した。
てらてらと赤黒く輝く亀頭を始めとして、ゴツゴツした幹には所々くっきりと血管を浮かび上がらせるソレはまるでベヒモスの腕を象徴するかのように圧倒的な存在感を醸し出しており、宛ら巨木の丸太そのものだった。下手すれば主のギドラより巨大に見える。
ベヒモスがやたら遠慮がちになるのも判る気がする。こんなモノを入れられたら例えゴジラでも壊れてしまうだろうから。

「何よ、それ…幾らなんでもデカすぎじゃない?」
「だから嫌だって言ってるんだよ…どう見ても入りそうにないし……」
「はぁ……。でも、ギドラ様のより立派だわぁ…処理が大変そう「離れろ」

第三者の声にラドンはお喋りを止めて慌ててこの場から後ずさり、彼のいた地点には遠くにいたはずの偽りの王が舞い降りてきた。

「……っ!?」

ベヒモスが息を呑むのと交代にギドラはシューシューと吐息を漏らし、威圧感と恐怖で震えあがる毛むくじゃらの頭部を囲むかのように各々の鎌首を擡げながら低く囁く。

「何をしているのだ、ベヒモスよ。まさか臆したのか?」
「お友達を守る為に来たんだっけ?だったら、君もウタゲに加わらないと不公平だよねぇ~?」
「そうそう。此処で童貞卒業か、それとも俺達に無残に殺されるか…お前の好きな方を選ぶんだな」

背中の体毛を這う圧迫感がぞわぞわと背筋が粟立たせ、貌を上げれば一瞬のうちに左右の首が自分の視界に入り込み、驚愕に見開かれた眼球すれすれの距離で艶めく蒼牙を剥き出しにする。宛ら蛇睨みにあったかのように視線を逸らせられない。
やがて左の首が好奇心からか視界の端に映るモノに気を取られ、2本の首と正反対に威嚇を解くと笑顔交じりに投げかけた。

「すっごい大きいね。せっかくこんなぶっといモノ持ってるんだから、今使わないと宝の持ち腐れだよ?」
「だ、だけど、コレ突っ込んだらゴジラさん壊れるかも…」

「構わん、我々は怪獣王ヤツが思う存分に犯されて身も心も折れる瞬間を見たいのだよ。理解したなら、その鈍重な足を動かせ」

真ん中の首が促し、右の首もうんうんと頷く。しかしそこに左の首のような暖かみはない。否定された刹那と脅迫の意を兼ねて、3つの口内に稲妻を灯らせつつ牙を鳴らす。
宴の観測者は自分と、命を助けられて以降この偽りの王に媚び諂う鳥で十分なのだ。部外者など必要ない。
傍らでベヒモスは体毛を掻き分けて表皮を舐り尽くす殺気に堪えつつ、漸く意を決したのか怯えを潰すかの如く拳を強く握ると震える声を無理やり絞り上げ、呟いた。

「すみません……今、行きます」

頼りない返答だったが、これで十分だ。これから怪獣王が奴の桁外れの巨根で貫かれるのだ。これからどういった表情で乱れてくれるのか……想像しただけでも下腹部に熱が滾る。
左右の首も同調して満足げに鼻を鳴らしており、特に左の方はベヒモスに「そう来なくっちゃ!」と奨励を送っている。

「ラドン、導いてやれ。こ奴には案内が必要だ」
「りょーかい!」

ずっと横で待機していたラドンは指名されたことで上機嫌のままベヒモスの前に立つと、片翼を動かしつつゴジラのいる方へ合図を送っていた。けれど、心なしかラドンの視点が巨根に注がれているのは気のせいだろうか。
二体が一歩進めば地響きが辺りを包み、片手で隠されても尚強烈な威圧感を放っているベヒモスの巨根もまた僅かに揺れる。これですべての役者が揃った。