ガメラ連載

The different survivor③
そして二人は、先ほどこの近くに落ちてきたであろう“落下物”を探すべく飛行体勢になると、森中を飛び回り始めた。ようやく見つけた“それ”は木々をなぎ倒し、地面を抉る形で広大な森の中に埋まっていた。周囲は焦臭い臭いに包まれており、その中心には大きなクレーターが刻み込まれている。その有り様を上空で見ていたガメラは感嘆の声を上げた。「これは酷いな…隕石でも落ちたのか?」「だったら宇宙人に注意しないとね」トト

The different survivor②
一方で地上では―――未だ気絶しているイリスを傍目に、トトがジーダスと対峙していた。「とんだ邪魔が入ったが…今度は俺が相手だぜぇ?」「…っ!貴方なんかに、絶対負けない!」トトの表情には微かな怯えが入っていたものの、それでも彼女は構えの体勢に入ると、改めて相手の目を見据える。―――お姉ちゃんのように派手な戦いはできないけど、私だって「ガメラ」の一匹なんだ!だから、こんな奴なんて……思案を巡らせている内

The different survivor①
「うわわわ――――っ!!」今“それ”は甲高い絶叫を上げながら、晴天の中を落ちていた。本来ならすぐに手足を引っ込めて飛行できるものの、如何せん疲労が溜まっているのも相まって、バランスが上手く取れない。そして何よりもザノン号と衝突した瞬間、唐突に眩い光が視界を覆ったかと思えばこの惑星に飛ばされた為、思考が未だに混乱している。とにかくこのままだと自分は確実に地上に叩きつけられて粉々になってしまう。それだ