偽りの王の至福媚毒 Last ギドラも、その怒り狂った声と激しいノックの音に気がつくと一斉に音源の方へと視線を向ける。当然ながら六つの目は妨害されたことに憤りを見せていた。だが一方で外部へと気が逸れたおかげで、儂を戒めていた全身の拘束がわずかに緩む。「チッ、誰だよ……こんな時に……」「我が番との逢瀬を邪魔するとは……余程、命が要らぬらしい」イチたちの悪態と、サンの溜息が入り混じる。激しいノックの音が増える度、儂の全身にのしかか 偽りの王の至福媚毒
偽りの王の至福媚毒 5 鼻腔を擽る湯気の匂いと、硬い体表を這う湿った熱に、ぼんやりと意識が浮上する。そこは岩場――を模した、怪獣専用の広大な浴場だった。壁には窓がなく、今が夜更けのままなのか時間を知る手段もない。ただ揺らめく蒸気とぬるりとした水音だけが、現実を突きつけてくる。(……夢じゃない、か)寝惚けたまま起き上がろうとした、その瞬間。ごぽり。ひどく生々しい音とともに、後孔から熱いものが滴り落ちる感覚に襲われた。瞬間、 偽りの王の至福媚毒
偽りの王の至福媚毒 4 ぐちゅっ、ぐぽっ……♥(……な、んだ……?)朦朧とする意識の中、体がガクガクと上下に揺さぶられているのを感じた。臀部から粘着質な水音が響く。耳許では、フゥフゥと荒々しい呼吸―――ギドラの息遣い。ぼんやりとした思考のまま、薄く瞼を開けようとした瞬間。ズブンッ!!「ひぁあ゛ァッ!?♥♥ な、なに……っああぁ゛ぁんっ♥♥」突如、体の奥底から爆発的な感覚が駆け巡る。苦痛と恍惚の混ぜこぜとなった衝撃。脳天ま 偽りの王の至福媚毒
偽りの王の至福媚毒 3 絞り出された懇願が紡がれるたびに、儂の下腹部は呪いにかかったが如く、じんじんと疼いた。焼けつくような熱が、全身を這い上がってくる。媚薬―――ティアマットの生き血が、儂の躰を淫らな熱で焼き焦がしている。そんな浅ましい己の姿を自覚するたびに、さらに羞恥が込み上げる。だがギドラは、今にも笑い出しそうな声色で嗤った。「上出来だ。貴殿がやる気を出してくれぬと、一向に燃えぬからな…!」ぱんっ!!言葉が終わらぬ 偽りの王の至福媚毒
偽りの王の至福媚毒 2 「ふっ♥ んちゅっ…♥ ぢゅぷぅ……ッ!♥ んはぁっ……うぅ、んんっ♥」咥内に片方の逸物を深く含む。余った方は利き手でしっかりと包み込み、ゆっくりと扱く。―――久しぶりの感触。その大きさも質量も、人間のモノとは比べ物にならない程ずっしりと重い。舌先に滲んだカウパーがわずかに触れた瞬間。脳髄が痺れるほどの甘美な味が、口内いっぱいに広がった。ごつごつと浮き出る血管。敏感な肉壁を舐り尽くすように形成され 偽りの王の至福媚毒