祝祭奪還リミットブレイク

祝祭奪還リミットブレイク/終

嵐とともに迫る殺気の中、ゴジラはゆっくりと身を起こし、静かに立ち上がった。「……良いだろう」その声に、恐れも焦りもない。ただ、“王”としての風格だけがあった。背中が語る「受けて立つ」の気迫に、モスラは思わず息を呑み、その姿から目を離せずにいた。やがてゴジラは一度だけ深く息を吐くと、吹き荒ぶ嵐に背を向けるように振り返り――モスラの方から視線を離さないまま、どこか痛みを押し殺したような声音で告げた。「

祝祭奪還リミットブレイク/V

粉塵が静かに降り積もる。戦場に漂う熱気がようやく落ち着きを見せたその中で、ゴジラは深く、深く息を吐いた。「……はぁー……」その溜息はただの疲労ではない。長く、あまりにも長かった監禁の日々――あの空虚をかき消すように、燻るように重かった。青白い燐光もゆっくりと収まり、ようやく“戦い”から“日常”へと意識を降ろしたその時。眼前で、ぱたり、と影が揺れた。「……ぁ……ッ」空から降りてきたモスラの身体が、着

祝祭奪還リミットブレイク/IV

その瞬間、メカゴジラの戦闘システムは限界値を越え、自動的に“敵”を狩る為の攻撃モードへと移行した。「来るなら来いよ、クソ蜥蜴ジジィがッ!!」月光の下、青い燐光と赤いセンサービームが激突する直前――モスラの腹部から、重圧が消えた。直後にメカゴジラが吼えるように駆動音を上げ、鋼鉄の脚で地面をえぐって突進してくる。まるで山が走ってくるかのような質量。その勢いは――香港で対峙した時と同じ“殺意の全力疾走”

祝祭奪還リミットブレイク/III

直後、彼の口が大きく開かれると、底知れない憎悪を秘めたかの如き絶叫混じりに、赤い熱線―――プロトンスクリームキャノンが発射された。「っ!」モスラが横に避けようとするも、熱線は耐えず彼女を追うように軌道を曲げ、そのうちにジュッ、と音を立てて片脚を掠める。「うあぁっ!」焼け付くような激痛が走り、モスラは片膝を折る。そんな様子にメカゴジラはニタリと口角を吊り上げると、さらに熱線を放ち続けた。「っ……!」

祝祭奪還リミットブレイク/II

「キヒヒッ…!」「つーかまえたァ〜♪」「ッ―――あ……!!」みり、と、上質の絹を裂くような音とともに、鮮やかな紋様がジワジワと裂かれる。「くぁ……ッ!!」背中に痛みが走る。だがそれ以上に―――『ゴジラの象徴を汚された』。その事実が、モスラの心を直撃した。「ギドラ……っ! お前……!!」うめき声まじりに、そして反射的に怒りの咆哮を上げるモスラ。しかしギドラは、まるで虫の鳴き声でも聞いているように余裕

祝祭奪還リミットブレイク

裏小説「反魂淫楽カウントダウン」の続編。囚われたゴジラを救うため、成虫となったモスラがギドラとメカゴジラに挑む奪還ルートです。