偽りの王の至福媚毒 2

「ふっ♥ んちゅっ…♥ ぢゅぷぅ……ッ!♥ んはぁっ……うぅ、んんっ♥」

咥内に片方の逸物を深く含む。余った方は利き手でしっかりと包み込み、ゆっくりと扱く。
―――久しぶりの感触。
その大きさも質量も、人間のモノとは比べ物にならない程ずっしりと重い。
舌先に滲んだカウパーがわずかに触れた瞬間。脳髄が痺れるほどの甘美な味が、口内いっぱいに広がった。
ごつごつと浮き出る血管。敏感な肉壁を舐り尽くすように形成された、凶悪なカリ首。目を閉じてもなお圧倒的な存在感を意識すれば、まるで色に酔わされるかのような錯覚に陥る。

「んふぅ…っ、ぅぶうっ♥ちゅっ、ちゅぱっ……んんぅっ♥」
「ふっははは、随分と熱心にしゃぶるではないか。やはり我が恋しかったようだな」

嘲笑交じりの声に思わず「違う」と反論しかける。
だが、その前に―――ギドラの雄の香りが喉奥に絡みついた。
生臭いはずなのに一際芳醇な香りを放つそれは、ただ香るだけでも毒。まして、直接味わえば思考が蕩ける。目を強く閉じてもなお鼻を突く香り。
それだけで下腹部が疼く。先程よりも、さらに痛いほどに。
早く、もっと深く。腹の奥まで、ギドラのモノを咥え込みたい―――。

(な、何を考えているんだ儂は……!とにかく、早く済ませなければ……ッ!)

沸き上がる獣の本能を振り払い、焦る気持ちを抑えつつ、引き続き奴のモノを愛撫する。
その刹那。視界が、揺れた。
ふ、と降下する感覚。同時に、喉奥が押し広げられ―――強烈な圧迫が襲いかかる。

「んぐっ!? ごぼっ……おえ゛ぇっ!!」

何が起こった?
目を白黒させる儂を嘲笑うかのように、口腔内が淫らな音を立てる。
がぽっ、じゅぽ♥と、生きた熱が粘膜を叩く。
ねっとりと絡みつく感覚。厭らしい水音が、鼓膜を揺さぶる。
反射的に頭を引こうとするも、びくともしない。
―――逃げられない。どうやら、ギドラの翼の関節部分に思い切り押さえつけられているらしい。嫌々と左右に振っても、絡みつく拘束はまるで解かれる気配がない。

「お゛っ!♥ おごぉっ!!♥♥ んぶぅ……ッ!♥」
(し、しまった……! この馬鹿力が…!!)

ギドラの筋肉質な両腕は一見細く見える。しかし、実のところは儂の頭など容易く鷲掴みにできるほどの力を秘めていた。
それを失念していた己の浅慮を悔やむが―――時すでに遅し。
がちり、と固定された頭部は逃れられず咥内を好き放題に蹂躙される。
さらに時折向こうから腰を打ちつけられ、喉奥まで突き入れられるたびに息が詰まり視界が白む。

「んぶっ!♥ え゛ぅっ……お゛えぇぇッ!!♥♥」
「苦しそうだな、ゴジラ。それくらい激しくしてくれないと、我はなかなか満足できぬぞ。ほら、もっと喉を締めてみろ」

無茶を言うなと目で訴えてみるが、ギドラには一向に伝わる気配がない。それどころか、奴の腕にさらに力が籠る。
そして―――躊躇なく、前後に動かされる。

「んぶぅッ!♥ お゛っ、おごぉ……ッ!♥♥」

何度も何度も、喉奥を抉るように侵入する異物。
吐きそうなほど苦しいはずなのに、それすらも快楽へと塗り替えられていく。喉の奥が蹂躙されるたびに熱を持ち、股間がじくじくと疼く。

「んぐっ♥ ごぼっ……ぉえっ!♥ ん゛っんむぅっ……!♥♥」
(だ、駄目だ……口が勝手に悦んでいるぅ…♥)

こんな屈辱的な行為、ましてやあの時と同じようにモスラの見ている前で仇敵の男根を美味そうに頬張るなど―――それなのに。
その屈辱こそが情欲を煽る引き金となる。しかも不本意ながら、もっと咥内を滅茶苦茶にされたいという衝動すら湧いてしまう。
気づけば儂の背鰭は強く灯り、尻尾が無意識に振れ始めていた。

「うーわ、こんなにされても気持ち良いんだ。なら、一旦ご褒美あげないとねぇ」

サンが楽し気に囁くと、儂の咥内をぱんぱんに満たす男根がどくん、と脈打った。その拍子に息が詰まり、さらに下半身が疼く。

「んむっ!?♥ んちゅるっ……ふっ、んぐぅうっ!♥♥」

まずい、このままでは咥内にぶちまけられる。
辛うじて残った理性が察した瞬間、ギドラの呻き声が響き、頭が強く引き寄せられた。
直後、ごぷりっ♥と粘液質な音が淫靡に聴覚を打つ。

「 ―――っ!? ♥♥♥」

喉奥を埋め尽くす強烈な異物感。
息ができない。それなのに―――奇妙なほどの恍惚が襲ってくる。
すでに、脳は散々に犯されていた。胃の奥から湧き上がる淫らな雄の臭いが思考を焼き尽くす。

「うぼぉッ……!? ♥♥ お゛っ、おごぉっ…♥♥♥」

喉奥へと注がれる、淫靡な雄濁流。どぷどぷと流れ込み、それに煽られるように咥内がさらに締まる。自らさらなる汚濁を求めるように、知らず知らずのうちに奉仕を続けてしまう。
それが搾取の為の愛撫になっていることにも気づかず―――最後の一滴まで、余すところなく飲み下した。

「んんっ…んぢゅっ……!♥ え゛ぅう゛……ッんぐぅっ…!!♥♥♥」

口腔を満たす、粘液の臭いと濃密な味。味覚を通じて脳髄へと叩きつけられる。
その瞬間、下腹部がびくりと震えた。咥内で射精されたことで儂も達してしまったらしい。
咥内からずるり、と男根が引き抜かれる。途端、股座からびしゃっと熱い精雫がこぼれた。
まるで失禁したかのように。

「んぁ…ッ♥ がはッ、ごほっ♥ ふぁあっ……」
「ふん、まさか奉仕するだけで達するとはな。こんな扱いをされても、相変わらず我に歯向かわぬ貴殿が愛いぞ」

ギドラの嘲笑に、「そんなはずはない」と反論する気力すら湧かない。
ただ、肩で息をするばかりだった。
―――このままでは、あの頃と同じだ。
モスラを人質に取られ、タイタン達に日夜問わず凌辱されたあの日々の、繰り返し。それが分かっているのに今はただ、何をされるのかも理解できない恐怖を誤魔化すために、すっとギドラから視線を逸らすことしかできなかった。

「何を惚けている? 我の顔など、見慣れているだろう?」
「っ、貴様の面なぞ、誰が好き好んで見るか……!」

荒い息遣い交じりに吐き捨てると、ギドラは苛立ち交じりに儂の下顎を掴む。
その手に籠った力は、強く、逃れられない。
無理やり視線を合わせさせられると、6つの眼光がぎらりと光る。そこには、哀れな贄を前にした捕食者の愉悦と快楽への期待、そして―――殺意にも似た嗜虐心がありありと浮かんでいた。
背筋に、ぞくりと冷たいものが走る。

「ぐッ……!」
「まだ減らず口を叩くか……今の貴殿が我と交わす反抗など、所詮は虚しいものよ」

そう言うが早いか、ギドラは儂の体を寝台へと放り出した。
体勢を立て直す間も与えられず、すぐさま背後から覆いかぶさってくる。
視界が陰り、二体分の重みで寝台がギシリと大きく軋む。乱暴にされれば、いずれこの寝台ごと壊れてしまうのではないか―――そんな不安が一瞬よぎる。
だが、それ以上に……己の躰を駆け巡る欲情が、判断力を奪っていく。

「うっ……!」

思わず呻く。
それは寝台へ投げ出された際の反動もあるが、それ以上に絶え間ない欲情と恐怖が神経を震わせたからだった。そんな儂の様子を舐めるように見下ろしているのは、憎い仇敵。
しかし、それは儂にとってのみの話であり、一方でギドラの瞳に映るのは、玩具を弄ぶ捕食者の愉悦だった。

「ほう? 嫌そうな態度を取っておきながら、尻を振るとは……余程、待ちきれぬようだな?」

そう言うとギドラは儂の動きを封じるように、白いシーツの上を這おうとした腕をニとサンに捉えさせ、翼の関節部分で無抵抗の臀部を鷲掴みにされる。
そのあとは躊躇もなく、ソコを左右にくっと割り開かれた。

「く、ぅっ……♥ やめぇ…っ離せ……!」

拒もうにも皮膜が臀部を撫でるのを始め、入口をじっくりと視姦される。さらに時折ふっと熱い吐息を吹きかけられると、全身が痛いほどの羞恥に焼かれる。
客相手に手を出せないのは分かっている。けれども相手は忌まわしい宿敵だ。そいつに何度も何度も秘部を余すことなく曝け出し、犯されようとしているというのにこの感覚だけは一向に慣れない。
これから何をされるのかを想像した瞬間、心臓が早鐘のように高鳴る。同時に背徳感に身を刺されるような感覚が駆け巡り、身体が強ばる。

「貴殿から誘っているのに、何を固くなる事がある?力を抜け。強張っていると、体に悪いぞ」

そう言いながらギドラは儂の緊張を解くように、尻尾の付け根を撫でる。そのまま背鰭へと唇を寄せ、ゆっくりと口付けを落とした。
さらに―――腕を拘束していた二つの頭が、イチに命令されたわけでもなく同時に動くとそれぞれが首筋、肩へと吸いつき、舌を這わせる。
性感帯として開発された敏感な箇所を舐られる度に、ぞわりと身体が粟立つ。

「ぁひ…っ♥ さわ、るな…ぁっ……うぅっ♥♥」

奴の吐息が、牙先が―――あちこちの体表を掠める。
特に背鰭に触れた瞬間、じぃん、と硬いはずの皮膚から余韻が広がる。本来ならば、大したことのない刺激。なのに媚薬によって昂められた今の儂には、それすらも耐え難い快楽となる。
思わず、シーツをぎゅっと握り締めた。

「はっ……んはぁっ♥ っぁぅ、はぁッ……!♥♥」
「まだ挿入されてもないのに甘えちゃって……もう我慢の限界って感じだね。でも、まだお預け。もっと君の可愛い鳴き声、聞かせてよ」
「ひぅっ……!? あ、ぁっ……待て…っまだ、心の準備が……あぁあッ!♥♥」

サンの言葉に辛うじて返すものの、向こうは相も変わらず儂の意思など汲むつもりはないらしい。それどころか皮膜で儂の頑強な四肢を撫で回し、じわじわと感覚を炙り出す。
固く耐え忍んでいる内にも、無防備な後孔へ 「ずるり」 と、細長い何かが滑り込んでくる。

「やっ!♥ あ゛っ、あぁっ……!♥♥ やめぇ……っ、抜けぇっ!♥♥」
「抜け、か……何とも戯けた寝言をほざくものよ。これから楽になれる様、馴らしてやると言うのに」
「あぁ、ぁあっ♥ ん、ひぅっ!♥」

それ以上の抗議は、淫らな水音によって掻き消された。
「ぴちゃり、ぐちゅ」 と、恥ずべき音が響く。それは儂の後孔から発せられたものだった。

(そんなはずが……っ!)

今までの経験が訴える。これは仇敵の舌―――間違いない。
腸内を舐め回される感覚。無防備の恥部を四方八方に嬲られ、理性が砕け散っていく。

「ひぁあっ♥んっ、くぅっ!♥♥ だめ、だ……何処を舐めて…ッ!♥♥」
「あっはははっ、嘘吐かないでよ。ちっとも駄目じゃない癖にさ」
「くっ……!♥ うるさい…ッ!♥♥んっ、くぅううっ!!♥♥」

尻尾をばたつかせ、抵抗の意を示す。だが、それで止めてくれるような相手ではない。

「僕も失礼するよ」

サンの一言を最後に、儂の臀部にさらに熱が集まる。
そして―――ちゅぷ、ちゅぷっ。
わざと孔の周辺を這い回る舌。菊皺のひとつひとつを確かめるかのように、ねっとりと舐められる。

「ふぁっ!?♥ ひっ……き、貴様らぁ! 絶対に許さんぞ!」
「そうは言っていても、貴殿の男根は素直に反応しているではないか。触れてもいないのに、何と淫らで浅ましい奴よ」

(やめろ……言うな……!)

どんなに拒んでもギドラには全て見えている。儂の尻尾の付け根も、股間も。
そして指摘通り先端からは、ぽとぽとと透明な雫が絶えず垂れている。今ソコを軽く扱かれようものなら、いとも簡単に呆気なく達してしまうだろう。
しかし奴が求めているのは 「雄」 としての絶頂ではない。「雌」として果てること。それが、何よりも腹立たしい。

「よ、余計な口を叩くな…!とっとと挿入して終わらせてしまえ……!」
「ふふっ、そんなに焦るな。じっくり慣らさぬと、後の楽しみが減るだろう?」

そう囁かれるや否や、開発されきった後孔にざらついた二本の舌が入り込む。

「ひうっ!?♥♥」

粘膜の襞をざわざわと掻き回す感触。
それはまるで、二股の触手で内部を弄ばれているかのような錯覚。

(ダメだ……これ以上は……!)

もがくように後孔を締める。しかし、それすらも快楽のスパイスに―――敏感な箇所を更に当てに行っているも同然だった。

「あはっ! ゴジラったら、お堅いのに相変わらず内部は弱々だねぇ〜。それでこそ、怪獣男娼だよ」
「ぐっ……!? ほ、ほざくな…!好き好んで男娼になった覚えは……!」
「んはっ……強がりは止せ。楽になりたければ素直に我のモノをねだれ。一晩中……否、欲が治まるまで、この淫らな雌穴を存分に犯してやれるぞ?」

イチの言葉に息が詰まり、牙をぎりぎりと嚙み締めたくなるほどの怒りが込み上げる。けれど意思に反して、それ以上に媚薬の効果は一層強まるばかりだ。
ぢゅる、ぢゅぱっ。すっかり手付かずだった雄の証―――自身ではなく陰嚢が舌で舐め上げられる。鈴口から、白濁した我慢汁がぽたりと落ちる。
もう、限界だった。

「ひぁあッ!?♥♥♥」

滴が垂れる。たったそれだけのことでも、今の儂には強すぎる快感だった。
しかし、奴はそんな反応などお構いなしに―――再び舌先を後孔へと差し込んでくる。

「あ゛っ!♥ あぁッ!♥♥ ひぐっぅうッ!!♥♥」

粘膜の蔦が、容赦なく淫靡に後孔を蹂躙する。
「ぢゅぷ、ぢゅるっ」 と卑猥な音が鳴るたびに入口周辺の肉が引き伸ばされ、そこがまるで生殖器のように疼き始める。しかも、それを有機物による愛撫だと思えばこそ余計に、粘膜の感触が鮮明に意識へと刻み込まれてしまい、気づけば腰が左右に揺れていた。

「ぉ、あ゛ッ……♥ も、いい加減…っぬけぇっ……!♥」

男根を介さない快楽に導かれ、前後にカクカクと腰を振る。断続的に嬌声を漏らしつつ、限界だと訴える。だが―――ギドラは、ただ楽しげに溜息を漏らすだけだった。
途端、ある程度満足したのか「じゅぽっ」 と、同時に舌を抜かれる。

「あ、ぁッ……!?♥♥」

―――喪失感。
それが襲った瞬間、後孔が切なく疼いた。まるでお預けを食らったようなもどかしさに、思わず尻たぶが揺れる。はしたなく開かれた肉孔がくぱくぱと開閉する。

「どうした? 望み通り抜いてやったのだぞ?もっと感謝の言葉はないのか?」
「くぅ…ッ、あッ……!♥♥」
「ほら、何か言うことがあるだろう?」

そう言いながら、ギドラは儂の尻たぶをぺちんっ、と軽く叩く。
ほんの些細な刺激。それすらも感じてしまい―――思わず、上擦った声が漏れる。

「ぐぁっ…!? ぅぐ……ッ!」

シーツを握り締め、強張った身体を無理やり落ち着かせようとする。宛ら快楽の疼きを上回りかねない苦痛の余韻に耐えようと目を瞑った途端、もう一発。
今度は痛みよりも甘い刺激が先に生じた。自分でも意識すらしていなかった悩ましげな声が、不覚にも零れる。

「はあっ……んくっ……!♥♥」
(こんな奴に、感謝など…!)

きつく目を瞑って身を固くしても、ギドラは鼻で嗤いながらもう一度尻を殴打した。
先程よりも、強く何度も何度も。

「ひっ!?♥ んあっあ゛ァっ!♥♥ やめ…っああぁんッ!♥♥」

幾度も棘のついた尻尾で尻たぶを打たれる。風を切る音が鳴るたび、衝撃が走り―――次第に下肢の力が抜けていく。

「くひっ……ひぃっ♥ あっ、あ゛ぁッ!♥♥ し、尻が…っ熱いぃッ!♥♥ も、もうっ、これ以上はっ……!!」
「っは、止めて欲しければ、何か言うことがあるだろう? さもなければ、気絶するまで叩き続けるが?」

実際には既に「その言葉」を言いたくてたまらなかった。
内部が異物を渇望し、昂ぶった躰は尻尾すら動かせないほどに燃え上がっている。

「っぐ……ぅっ♥」

最後まで残っていた、一抹の抵抗。それすらも荒れ狂う獣慾に塗り潰され―――ついに、儂は臀部を振った。まるで発情した雌が、自分よりも圧倒的な強さを持つ雄を誘うように―――。

「んはぁッ♥ は、早く魔羅を挿入れろっ…! それで気が済むなら…っ、幾らでも、儂を犯せば良いっ……!!♥♥」
「うん? 流石に言い方があるでしょ? 例えば……『ギドラ様の極太男根で、この肉奴隷ゴジラの雌穴を滅茶苦茶に掻き回して♥』とかさぁ〜」

(っ……!!)

サンから下された淫らな囁きが脳を犯す。同時に左側頭部を舌が這い、まるで脳髄を直接舐められているかのような錯覚に陥る。

「ぁぐッ!♥ ぅゔ……っ♥ だめ、だ……っそれだけは、ッ…♥♥」
「ならどうすんだ? ちゃんと言わなきゃ分かんないぜ、怪獣男娼サマ?」

もう―――耐えられない。
早く、この疼きを鎮めて欲しくて。早く熱を解放したくて。すべてがどうでもよくなった。
もはや男根は痛いほどに張り詰め、先端からは白濁が滴り落ちる。
理性が止めるよりも先に、儂は言葉を口にしていた。

「っ…ギドラ、の……ッ極太男根で、この…肉奴隷の、っ雌穴を滅茶苦茶に掻き回して、くれぇっ…♥♥」
「……うん? 言い方が気に入らんなぁ」

そう吐き捨てると、奴は尻尾を左右交互にぺちぺちと叩きつける。

「うぐぅぅッ♥」
「して、その『滅茶苦茶』とやらは具体的にはどうするのだ?」

(―――ッ!?)

予想外だった。
てっきり、すぐに後孔を犯されるものかと思っていたが、実際には違った。ギドラの奴め。この儂に、一層淫らに強請れと言うのか。

「っ……そ、それは……ッ!♥」

『滅茶苦茶』とは―――即ち、ギドラの男根で後孔を激しく突き犯されること。それが分かっていても、自ら口にすることだけは躊躇われた。
しかし―――そんな逡巡すら、ギドラにとっては愉しい余興の一つでしかない。件の仇敵は未だ、余裕綽々と佇んでいる。
それどころか、いつの間にか硬く勃ち上がった魔羅の先端が後孔の入り口に擦りつけられていた。
宛ら番との結合を乞うが如くずり、ずり、と、もどかしく揺らされる。

「嫌がるのは勝手だが……その様子だと、貴殿の愛した女王サマにはいつまで経っても、会えぬと思うがいい」
「―――っ!? あ、くぅっ……ふ、ふざけるなっ……!」

女王サマ。
その名を口にされ、漸く決心がついた。
もう逃れられない。これ以上、引き伸ばしたところでこの狂おしい欲情を、どうにかする術などない。
なら―――いっそのこと、ギドラの言う通りに享楽へ身を任せるのみ。
一晩中淫らに求め合い、それでこの偽りの王が退散してくれるのなら。

(モスラ……赦せ……っ…!!)

「っ……あ、ぅッ♥ ギドラぁ…っ、頼む、から……っ!」

涙声で、ぽつりぽつりと―――男娼として、こちらを選んでくれた客が喜びそうな言葉を紡ぐ。
怪獣王の矜持など今は脳の片隅へと追いやり、ただ一介の雌を演じる。

「其方の魔羅で……っ儂の肉孔中を…♥ 思う存分突き上げて、子種を……っ♥ 注いでぇ……っ!♥」