「仕上げ…？ 一体何をするつもりなんだ？」
「それはですね……」
徐に私の両の足を大きく広げます。直後に彼の視線が自分の一番敏感な部分に向けられると、意図せずに熟れた膣内がたらりと涎を垂らしてひくつくのが判りました。
「し、シーモ？ 何やって……」
困惑と期待が入り交じった表情を浮かべるコングさんを見やりつつ、私はそのまま指先で陰唇をなぞり、花弁の奥に潜む雌孔をくぱっと拡げます。この時点で羞恥心が溢れんばかりに沸き上がっていましたが、今は心から愛する雄と繋がりたい気持ちが強く勝り、構わず言葉を紡ぎました。
「ここに、今しがた慰めたモノを奥深く挿入してください。慌てては駄目ですよ？」
「お、おぉ……っ！」
説明せずとも意味を理解したのかコングさんはまたもや生唾を飲み込むと、改めて剛直を構えて切っ先を花弁に舐らせました。
ドクドクと鼓動を打って熱を帯びた亀頭が押し当てられれば、雌蕊の方もまるで期待するように新たな愛蜜が溢れ出すのが感じられます。恐らく彼の方も早く結合したいという欲求を抑え込んでいるのでしょう、荒い呼吸音と心臓の音が間近に聞こえてくる程です。
「……行くぜ」
「ええ、いつでもどうぞ……♥」
くちゅり、と滾る切っ先を膣口に宛てがわれ、ゆっくりと挿入されていきます。それはまるで熱く巨大な肉塊が肉襞中の襞を塗り潰していくかのような圧迫感で、私は秒ごとに襲ってくる息苦しさに呼吸すら忘れて自ずと感嘆の声を漏らしました。
「あぁ、ん…コングさんの……すごく熱くて、硬くって……っはあぁ……っ！！♥」
コングさんが腰を進める度に肉の刀身が埋まってゆき、切っ先が敏感な箇所を掠めれば胎奥が蕩けるような甘い痺れで満たされていきました。宛らお預けされた獣が念願のご馳走にありついたかの如く、私の膣内は愛する彼の初めてを離さないとばかりにきゅうぅっ♥と抱擁し、迂闊に力を抜けば結合による幸福感で達しそうになります。
それは彼も同じだったようで、一旦根本まで納めると私の側頭部近くを挟む形で両手を置き、そのまま暫く静止してしまいました。見れば息を荒げて汗をかいており、寸止めされた快楽に耐える為だと察します。
「っは……やべ、シーモのナカ…冷たいけど柔らけぇ…！ のっけから絡みついてくるなんて…♥」
「ふふっ、それは何よりですわ。コングさん、初めて異性に包まれる感覚は如何ですか？」
問い掛けるとコングさんは満足したかの様にひとつ溜息を吐き、笑顔すら浮かべて返答します。
「ああ、すげぇ気に入った。最高だよ。もっとアンタを感じたい…いいか？」
「えぇ……お互い気持ち良くなりましょうね♥」
返事の代わりに私の額へキスをしてくださった後、広げられた脚を掴むと腰を動かし、抽挿を始めました。途端にとろとろの膣内を剛直がじゅぶっと突き進み、かと思えばずぷぷっと音を立てて引き抜かれます。単調で緩やかながらその動作が繰り返される度、膣口から溢れる大量の愛液が溢れてはカリ高な亀頭と血管の凹凸によって水音が響き渡り、絶え間ない悦楽で震えました。
「んっ！あはぁあっ！♥♥ こ、コングさぁん…っ♥♥ もっと奥ぅ、突いて下さいぃっ♥♥」
「っ奥…？ ココか？」
言われるがままにぐっ、と強めに先端を捩じ込まれた途端、子宮周辺を電流が走り、私は背筋を大きく仰け反らせました。
「ひぃいっ！？♥♥ そ、そこぉ……っ♥♥ あ、あっ！♥♥♥ 」
「ここが良いんだな？」
「あぁっ！♥ は、はいぃっ♥♥ お次は、っ貴方の思うがまま動いてぇっ！♥♥」
「任せろ……っ！」
直後、先程まで緩慢だった律動が一気に激しさを増し、パンッ、パンと太腿がぶつかり合う音と互いの体液がぐちゃぐちゃと混じり合う音が同時に響きます。自身の野性味溢れる戦いぶりを思わせる抽挿で私の艶めいた全身が自在に揺れ動き、特に乳房がぶるんぶるんと激しく震えるのがよく判りました。時々弾みで彼の褐色肌を伝う汗がぽたり、と滴り伝う度に心臓が跳ね上がり、新たな興奮を煽られます。
「ひゃあっ！♥ あはぁあっ♥♥ す、すごいぃ…コングさんっ♥♥ 激しっ……！♥♥」
スカーキングの独り善がりな陵辱とは違い、私の体を気遣い愛でてくれているかのような優しさが心地良く、自然と甘い嬌声が漏れてしまいます。
「どうだ？ 気持ち良いか、シーモ？」
「あぁんっ♥ うあ、っはひぃっ♥ こ、こんなっ……こんなに躰が悦んでるの、っはじめてぇっ♥♥」
「マジかよ…！ オレも嬉しいぜ。 こちとら初体験なのに、えらく感じてくれてさ……っ♥♥」
告白される度に冷たいはずの胎内はじわりと熱を帯び、新たに精製された愛液が律動を潤滑にしていきます。それはコングさんの陽根を一層奥まで迎え入れ、宛ら「孕ませて」と懇願しているように思えてなりません。衝動のまま突き上げられる際に子宮ごとマッサージされ、鋭くも甘い苦痛で私の双眸からは歓喜の涙を流していました。
しかし、これだけではありません。絶え間ない締め付けに堪えられなくなったのか、或いは余りにも揺れ動く私の乳房を揉みしだきたくなったのか、コングさんはまたもやそれらを両手で鷲掴んできたのです。
「きゃぅうっ！？♥♥ だ、だめっ、今お胸触られたらぁっ♥♥♥」
「っはは、ダメとか言いながらめっちゃ張ってるじゃん。ほーら、こうやって揉めば強く締まってきてる」
「いやぁっ、そんなに強くしないでぇっ……んぁあ、はぁああんっ！！♥♥♥」
両の乳房をそれぞれの掌で包み込むと上下左右へと動かされ、乳首を指先でコリコリと弄ばれたかと思えば時折ビン、ビンと弾かれました。それだけでも堪らないのに、敏感な箇所をズコズコと激しく突かれるものだから更に胎内の感度が増してしまい、果てへ昇り詰めるのはあっという間でした。
「かはっ、ぁ……っもぉ、イキそっ♥♥ こ…コングさぁんっ♥ 全て受け止めますから、このまま射精してぇえっ♥♥♥」
幼子が泣きじゃくっているかのような声で訴えると、コングさんもまた苦痛を堪えるような表情でこちらを見据えてきました。恐らく私と同様に気をやってしまう寸前なのでしょう。
「あぁ……いいぜ、っオレもそろそろ限界だしな」
刹那、乳房弄りから一転してコングさんの腰の動きが一際速くなり、どちゅどちゅと力強い音を立てて膣奥を突いてきました。それに合わせて私も覆いかぶさってきた彼の背中を強く抱き締めると、なるべく同時絶頂できるように堪えていた胎内の緊張を解き、子種を迎え入れる体勢に入ります。
（ああぁっ♥ い、イクぅっ♥♥ わたし…コングさんと、一つに……♥♥）
「ぐっ……うぉお゛…っ！！♥」
くぐもった咆哮の刹那、十分過ぎるほど肥大した男根の切っ先がぐっぽりと子宮口に押し込まれ、そのまま若く熱い精液を吐き出されました。想像以上の量の多さに私の身体は悦びに打ち震え、腹筋を戦慄かせながら何度も痙攣を繰り返してしまいます。
「ふぁああぁああああっ♥♥♥ あ、あづいぃっ♥♥♥ コングさんのせーえき、っはいってきますぅうっ♥♥♥」
内部で男根がドクッ、ドクッと脈打つ度、胎内を満たす熱すらも私にとっては強烈な悦楽を引き起こす媚薬でした。飲み切れなくなったそれが結合部からどぷどぷ♥と逆流してきた分ですら、愛おしく感じてしまう程です。
「んはぁ……っ♥」
(ああ、初射精なのになんて勢いなんでしょう…♥ 凄くたまりません♥♥)
長く感じられる吐精が終わると、コングさんは荒い息をつきながらもゆっくりと腰を引いていきました。萎えたモノがずるり、と引き出される感覚にすら身体が反応してしまい、脚が閉じられないばかりかこちらもつい名残惜しげに切なげな溜息が数回か漏れてしまいます。
「あぁ…っ♥」
「っはぁ……シーモ、すげぇ良かったよ。ありがとな」
「いえ、こちらこそ…年甲斐もなく乱れてしまいました……」
互いに息を整えつつ見つめ合い、どちらともなく微笑み合います。その中でも、コングさんの憑き物が取れたかのような曇りのない笑顔に、私は思わず胸がときめいていました。
(この方の為なら何でもして差し上げたい……そんな気持ちになってしまいます）
これが愛情というものでしょうか。スカーキングに籠絡されていた時は決して起こり得なかった感情に改めて戸惑いつつも、コングさんは額の汗を軽く拭うと、漸く落ち着いたのかそっと私の頭を撫でてくれました。
「気にすんなよ。 こっちもマッサージだってのに、却ってヘトヘトにさせちまったな」
「いえ、疲労どころか身も心も満たされました。こちらからの申し出なのに、最後まで付き合って下さってありがとうございます」
元はと言えばコングさんの女性免疫を付ける為だったのに、いつの間にかお互い骨抜きにされてしまったようです。それでも不思議と後悔はなく、もっとコングさんの傍に居たい。命果てるまで生涯を共にしたいとさえ思ってしまいました。
「……なぁ、もしよかったらだけどさ。改めてオレ達これからも一緒に……」
「はい……！」
コングさんのプロポーズにも似た言葉に、私はつい嬉しくなり声を弾ませてしまいます。勿論、彼と一緒に居る事は願ってもないことです。そして彼の手を取ると、指先を私の頬に添えて愛おしむようにすりすりと擦り合わせます。
「ふふ……嬉しいですわ…こんなにも私の事を想ってくれて……でも、私からもお願いがありますの」
「何だ？」
「そろそろ体を浄めませんこと？ 私も貴方も、すっかり汗と香油でベトベトになっていますし」
「……そうだな。このままだと風邪引いちまう」
本当は休憩がてらにもっと寄り添っていたかったのですが、私もコングさんも汗と香油、特に肝心の箇所は体液まみれのままという有様では示しがつきません。私達は揃って布団から立つと、家の裏側にある秘密の洞穴―――澄んだ湧き水が溢れ続ける泉へと向かいました。
水を打ったかのような静けさを湛えた洞窟内。人間にとっては未踏の領域でしたが、私から見れば日頃お世話になっている水浴び場でもある此処に辿り着くと、早速足先を水面に通して全身を沈めてゆきます。コングさんもそれに倣って爪先を漬けると「冷たっ！？」と言いながら慌てて飛び退きました。
「ふふ、最初は吃驚しますけど浸かっていたらその内慣れますよ」
「へ、へぇ……想像はしてたけど…まぁ、慣れればどうって事ないか。うん」
そう言いながらも、コングさんは恐る恐るといった様子で膝下まで浸かり、ゆっくりと腰を落としていきます。時々震えているのを見るに、未だ冷たさには不慣れのようです。その様子に私はくすりと笑みを浮かべ、ゆっくり近付くと彼より身長が高いのをいいことに後ろから抱き締めました。
「あ、おい！シーモ！？」
「ほら、こうしていれば寒くはないでしょう？」
背後から包み込む形でぎゅっと密着すると私のお胸はきゅっと軽く潰れ、途端にコングさんは耳まで真っ赤にしてあたふたと狼煙を上げます。とはいえ、彼の鼓動は背中越しに感じられ、とても心地好く思います。
「あ……ぅ、ん……ちょっとはマシかも……」
「うふふ、良かった。私もコングさんの体温を間近で感じられていたく幸せですよ」
恥ずかしがるコングさんの背中にぴたりと胸を押し当て、腕を首元に回しながら彼に抱き着きました。筋肉質で硬い身体も今は火照ったせいか熱く、触れ合う肌を通して伝わる体温が更に私達の距離を縮めます。
ゴジラさんと負けず劣らずの頑健な肉体を築くのに、一体どれだけの努力を重ねてきたのでしょうか。彼の胸板に付いた傷跡も、これまで背負ってきた宿命の証なのでしょう。労う意味を込めて歪な斜線を指先でなぞりました。
「んっ…くすぐってーよ、シーモ」
「あら、ごめんなさい。前々から気になってたんですけど、この傷は一体？」
「……昔にちょっとな」
余り触れられたくない話題だったらしく苦笑交じりに言葉を濁し、少し俯かれます。
「もしかすると、ゴジラさんに付けられたとかですか？」
「鋭いな。まぁ奴と交戦したのもあるけど……これは此処に来る前、まだオレが弱かった頃に負ったものだ」
そこからコングさんは自らの経歴を話していきました。
流刑地の髑髏島にてスカルクローラーの大群がコング族を襲った際に、産まれたばかりのコングさんだけが奇跡的に生き残り、イーウィス族の庇護と島での過酷な生存競争で自らを鍛え上げていったこと。結果、胸板に傷跡は残されたものの漸く一族と両親の敵であるスカルデビルを討ち倒したこと。その時点で髑髏島の頂点として君臨したはいいものの、ある日偽りの王の咆哮により突き動かされたカマソッソの大群が襲来してきたことで島の生態系が崩壊し、行く宛がないところを人間達に保護されたこと。最後に小さきイーウィス族の末裔から“この地下世界には故郷がある”と教えられ、紆余曲折あってたどり着いたこと。
そこへゴジラさんに宣戦布告を突きつけられ、その先で殆ど死ぬ直前まで痛めつけられたものの、突如として現れたメカゴジラに勝負を邪魔されたばかりか、そいつに一方的に甚振られるゴジラを助ける形で何とか討ち破ったことなど、全て話してくださいました。
「……以上が、今のオレに至る経緯だ」
「そんなことが……」
「正直、今でもあの怪獣王にムカつく気持ちはある。だが、全てが落ち着いた今なら判る。だからもういい」
自分に言い聞かせるように呟くコングさんの言葉にふっと目を綴じ、敢えて無言で―――腕の力を静かに込める形で同意しました。
彼も彼なりに今に至るまで孤独に闘い、様々な苦難を乗り越えてきたのでしょう。その過程には当然辛い事もあった筈です。ですが彼はそれを受け入れ、乗り越えて此処にいる。それはとても素晴らしいことだと思います。
「……コングさん」
「うん？」
「過去を憂う必要はありません。これからは貴方を慕う人間達や、グレイト・エイプの皆さんが一緒ですから」
「……そうだな」
一言呟くとコングさんは安堵した様子で私に背中を預けてきました。私の体躯ですっぽり包まれているものの、やはり野性味があって逞しく、猶更頼もしく感じられます。
「だけど、シーモも忘れちゃ駄目だろ。アンタが傍に居るお陰で一族が護られてるんだからさ」
「あはは、そうですね。でも、私は貴方に救われた身。どこまでも末永く尽くしますよ」
「……そっか。だけど体に障らない程度にな」
「はい！」
行為中とは違った多幸感に包まれる中、私達は笑い合いつつゆったりと沐浴を楽しんだのでした。
翌日。
スーコ「兄貴とシーモおばちゃん、あれからやけにべったりしてない？なんか肌もツヤツヤだし……」
コング「ん？ 気のせいだ気のせい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
シーモ「うふふ、スーコ君のお陰ですよ」 ｲﾁｬｲﾁｬ
終
裏小説一覧へ
送信中です
※コメントは最大500文字、5回まで送信できます